雛鳥の足跡…16こ ページ17
ドンドンと夜中にうるせぇノック音が響き扉を開ければ、エースとその腕に抱えられたAがいた。
安定感が悪いのか、エースの頭に必死にしがみつき、腕がぷるぷる震えている姿がなんだが可笑しかった。
Aの後を追いかけ、欄干に足をかけたところで慌てて捕まえに行こうかと思ったがそこでエースが降ってきた。
エースなら大丈夫だろうとその場を任せて部屋に戻ってきたのだが、どうしたというのだ。
｢ほい、届けに来たぜ｣
そう言ってAの両脇を持ち上げ、まるで猫を渡すかのように差し出してきた。
受け取り片腕に抱え上げれば、ピタリと収まる感覚にAもマルコもなぜかほっとする。
その姿を見て、よかったよかった、マルコ心配してたもんなとエースはニカッと笑い、見張りに戻るなーと去って行った。
見られてた！？とAは驚き、なるほど、Aの後を追ってたのを知ってたのかとマルコは少し気恥ずかしくなり、ポリっと頭をかいた。
さてどうするかと考え、ころりとAをベッドへ転がし、その横にマルコも身を横たえた。
え、えっ、え！？と驚くAを他所に胸にぐっと抱き込めば、ガチリと身体は硬直する。
その背をとんとん叩けば、心地よいリズムと温度に安心したのかふっと身体の力が抜けきり、頭を撫でてやった。
｢生きることを諦めたのかよい｣
｢えっ、違います！エースにも言いましたが、あれは欄干に座ろうと思っただけで！｣
なんだ、脅かすなよいと頭を撫でてくれていた手で額を叩かれる。
痛いですと抗議の声をあげれば、お前が悪ィと言ってフンと鼻であしらわれた。
まだ朝まで時間があるから寝ろと言えば、首を振る。
夢を見るのが嫌だから寝たくないと…そう言った。
なぜお前だけがのうのうと生きているのだと、血だらけや、焼け爛れた姿をした、愛した家族や国民たちが追いかけて来るのだと言ってAは泣きそうな顔をする。
｢お前の愛した者たちは、そんなことを言う奴らなのかい？｣
｢…………いいえ、違います｣
なら大丈夫だと言って背を叩き続ければ、Aはスっと眠りについた。
寝たかと身を離そうとすれば、瞼が持ち上がる気配がする。
何度か試みたが起きる気配がするので、仕方ねぇかとそのままマルコも眠りについた…。
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もふもふ子(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (2022年10月6日 22時) (
レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - もふもふ子さん» かわいいから問題無しです！！ (2022年10月6日 19時) (レス) id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - 如月さん» 幼女な夢主さんが好きで来られた方々には紛らわしい題名ですよね…申し訳ないです… (2022年10月6日 13時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 雛鳥って書いてあるから子供かな？って思ったけど成人してたわ (2022年10月6日 12時) (レス) @page7 id: 4efb850e8a (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ子(プロフ) - thmrt1214さん» ありがとうございます！このお話でマルコさんをもっと好きになって頂けて大変光栄です！続編は大人のお話を入れ込んでいきますので、未成年の方は閲覧できないように設定している、ということでごさいます。 (2022年9月27日 23時) (レス) id: 3d96900827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ子 | 作成日時：2022年9月17日 4時
