ハートの海賊団中心短編集【ONEPIECE】 (ページ5)

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やっと逢えたねページ5

○名前固定夢主○ 一つ歳上の姉

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今日はやけに胸がザワくつなと、ペンギンは思う。
朝起きてからずっと。
悪いことが起こる前兆でなければいいが…と、スっと胸を撫でた。

後方、敵船ー！とクルーの声が響く。
これのことだったのか？とまた胸を撫でつつ、チャッと武器を構えた。

味方のクルーの動きを把握しつつ長槍で敵のクルーを薙ぎ払っていき、弱いくせに数だけは一丁前だなと、胸内で悪態を吐いた。
ふと背後から迫る気配を察知してギュッと足に力を入れて身体を反転させ、ガキッと音を立てて武器が交差する。

ふわりと靡く長い髪が視界に入り、自分を襲ってきたのは女だと悟る。
が、その女の顔を見た途端、ズンと衝撃が走りペンギンは身動きが取れなくなった。
それは、相手も同じだったようで…。

｢ちょっと待って…。もしかして、姉…さん…？｣
｢っぺん…ぎ…ん？あなた、ペンギンよね！？｣

なんで…どうして…とそればかりが頭を駆け巡る。
この目の前にいる人物…姉は、両親とともに波に飲まれたはずだ…。

互いにパッと武器を投げ捨て、手放した武器がガシャリと地に落ちる音を感じつつ、お互い惹かれ合うように力いっぱい抱きしめた。

｢あえた…。逢いたかったわ、ペンギン…｣
｢本当に姉さん…？どうして…だって姉さんは…｣

周りの喧騒など耳に入らないくらいにお互いを見つめ合った。

｢おいペンギン！何してやがる！｣
｢おいウミ！何やってんだ！｣

戦闘のど真ん中で敵と味方が抱き合う異様な光景に、互いの船長がたまらず声を上げる。

｢キャプテン！この戦闘、一旦止めてもらってもいいですか！？｣
｢お頭！この戦闘、一旦止めて下さいっ！お願いします！｣

二人の主張に互いの船長は訝しんだ視線を向ける。
そんな中、お前…もしかしてウミか…？と震える声がした。
声の主はシャチで、ペンギンと抱き合う女を指さす手がカタカタと震えている。
チラチラとローが視線を巡らせまさかと思えば、敵の船長も何かを察したような顔をしていて、互いに停戦の声を響かせた。