ハートの海賊団中心短編集【ONEPIECE】 (ページ11)

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ペンギンにも、よく耐えれるなって言われる。
あんたが彼女に靡かないから私が標的になってるのよ…とそう返せば、えー靡いちゃってよかったの？嫉妬しない？だなんてニヤニヤしながら言ってきた。
嫉妬？そんなことするわけないわ。
疲れるだけだし、何よりペンギンの人生だもの、好きに生きればいいのよ。
そう言ってやれば、んふっと嬉しそうな顔をしていた。

じゃあ逆の立場だったらペンギンは嫉妬するの？
異世界から来たのが男の子で、めちゃくちゃアタックされて私がその子に靡いたらどうするの？
そう問うてみたら、んーと少し考え込んで、おれも嫉妬しないなぁ…って。
そっか、そいつを好きになったのか、くらいかな。
お前が幸せならなんだっていい…だなんて言って見つめてくるから、なんだか恥ずかしくなってじわじわと顔に熱が集まってくる。
そんな私を見てペンギンはかーわいいと口元を緩ませ抱きしめて、頬にキスをしてきた。

でもずっとあのままにしとくのかって…まぁそうね。
ほら、急に異世界から来たっていうのなら、親や友人たちと突然離れ離れになってしまったってことでしょ？
彼女はまだ10代だし、そんなの辛いだろうね。
人気のない物陰で、時々泣いてるのを知ってるのよ。
私も親と死別したから、急に会えなくなってしまった辛い気持ちはよく分かる。
ペンギンだってそうでしょ？
寂しさを紛らわすために誰かに愛を求めたり八つ当たりして、それで少しでも気分が晴れるというのならそれでいいと思うわ。
私はなんとも思わないもの、その役を買ってあげる。
そう言ったら、お前がそれでいいなら構わないけど、あんまり溜め込むなよ…と今度は唇にキスが落とされた。

さぁさ、毎日毎日何を言われようが何をされようが全然大丈夫だった。
はいはい～と軽く受け流していたけど、だけどどうしても許してやれないことがあった。

それが、ほんの少し冒頭で触れた出来事だ。