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「涼太、目黒!一瞬跳べ!!」
信頼出来る声の通り思いっきりジャンプした。
バキバキバキ、パキン
そんな音がして一瞬で廊下は冷気に満たされる。壁も床も天井も、1面白銀の世界と化した。
着地した目黒が滑ってバランスを崩しかけ、なんとか留まる。振り返った先では、いつの間にか部屋から出ていた渡辺が壁に両手をついていた。一帯の氷は彼の奇病から発生したものだった。
動かぬ氷像となった敵を避けながら2人は渡辺へ駆け寄る。
「そうだわ、しょっぴーそれができるんだったね。」
「忘れんな!お前らのせいで出番見失ってたんだぞ。」
「それより翔太、こんなに凍らせて平気?寒くない?」
「全然よゆー。バレるから早く逃げよ。」
渡辺は狭い範囲でもある程度の操作が効く奇病だ。しかしあまりに乱用すると自身の体温調節ができなくなるため、毎回の確認は必須のような状態になっている。
「まあ逃げるったってこの状態じゃ階段上がるしかないんだけどな...。」
「いや、ここまだ開くかも。」
目黒が指さした先には、唯一氷で覆われていないドアノブがあった。寒さで少し固まったそれを乱暴に捻ると、氷が剥がれて扉が開かれる。
邪魔な氷や敵を跨ぎながら扉の先へ進む。そこには、ライトをつけても先まで見えないような長い暗い廊下がずっと続いていた。
「うわっここ行くの!?」
「地下があの範囲だけじゃないとしたらここが続きだってことだから、まあ行くしかない。」
「舘さんの言う通りだよ。...何、しょっぴーちょっと腰引けてんじゃん。」
「いやこれは怖いだろ!!ってか音めっちゃ反響するし...!」
音が反響するということは、思っているよりもずっと広いのかもしれない。幽霊の類が微塵も怖くない宮舘がどんどんと先陣を切る。置いていかれないようついていこうとする目黒だが、少し可哀想になってきた渡辺の手を引くことにした。
「しょうがないよ、早く見つけないと。」
「そうだけどさ....いや、そうだよな。そうだ。いける。...よし。」
半ば自分に言い聞かせた渡辺は意を決して足を進める。未だに少し腰が引けて前屈姿勢でいる彼を見て少し笑いながら、目黒は宮舘の後を追った。
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もえなっとう(プロフ) - 藤菜さん» こんばんは!いえいえ全然大丈夫ですよ!?いつもありがとうございます! (2021年1月28日 20時) (
レス) id: 9d4a7bc2ed (このIDを非表示/違反報告)
藤菜(プロフ) - こんばんは！余計な事を言ってしまってすみませんでした！続きを楽しみに待ってます！ (2021年1月28日 19時) (レス) id: f78a68b7f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえなっとう | 作成日時：2021年1月28日 18時
