馬鹿な子 ページ39
レオスさんは何も話さないまま、私をリビングまで連れてきた。
そこで手を離し、コップに水を入れて持ってきてくれた。
｢ほら、飲んでください｣
｢…ありがとうございます｣
そのまま差し出され、喉が乾いていたのでゴクゴクと飲む。
｢怖かったでしょう？｣
｢…｣
｢なのに大丈夫だなんて、馬鹿な子ですねぇ｣
｢ばっ…？！｣
非常に心外な罵声を浴びせられる。
｢本当に…馬鹿ですねぇ…｣
それは私に向けてか、アクシアさんに向けてか、または自分に向けてか。
レオスさんの独り言は、宙に吸い込まれた。
｢レオスさん、もう11時ですよ｣
｢あら、本当ですね｣
｢学会は大丈夫なんですか？｣
｢…君に、アクシアくんを任せてもいいですか？｣
真剣な表情で見つめられる。
｢彼が思い詰めているのは知っています。しかし、その理由を私達には話してくれないんですよ｣
｢…｣
｢君になら、話してくれるかもしれません｣
｢…まっ、本当は貴女になんて頼みたく無いんですけどねぇ？｣
おちゃらけて見せるレオスさん。
そうやって、空気が重くなりすぎないように調整してくれている。さっきもそうだった。
きっと優しい人なんだろうと思う。
｢…わかりました、私に任せてください｣
｢ありがとうございます、任せましたよ｣
レオスさんがネクタイをキュッと締めて白衣を羽織る。
後を続いて玄関に向かった。
｢アクシアくんの部屋に1人で入るのは危険です｣
靴を履きながら話す。
｢いくら貴女といえど、相手は男なんですから｣
｢貴女を喰う事くらい、簡単なんですよ。もちろん、私でもね？｣
意味深な言葉を残して行ってしまった。
閉まっている扉を眺めて、少しぼうっとする。
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頭華(プロフ) - くらげさん» えへへ…コメントありがとうございます♡ (2021年10月5日 22時) (
レス) id: f03d065939 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ヒィ…おそろしい…axくん…まさかここでクローンネタがくるとはって感じです想像の斜め上をいかれた流石すぎる…本日もお疲れ様です (2021年9月28日 17時) (レス) @page41 id: 8ae060a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
頭華(プロフ) - Fineさん» コメントありがとうございます！勝手に脳内で博士の声で再生してしまいました笑 アクシア君の抱えているものがうまく描写できてたらいいな… 頭抱えて飛んで頂けたら幸いです！ (2021年9月28日 2時) (レス) id: f03d065939 (このIDを非表示/違反報告)
頭華(プロフ) - くらげさん» ありがとうございます！重たいですよね笑表情筋ぶっ壊れてほしいですねぇ〜 (2021年9月28日 1時) (レス) id: f03d065939 (このIDを非表示/違反報告)
Fine(プロフ) - あぁぁあぁぁあ何ですかこれぇ！？！？！？ｱﾞｱﾞｱﾞ重くて好き〜こんなの待ってました〜！！！！私の心臓が持ちませーん！いつも更新楽しみにしてます！アクシア……君は一体何を抱えているのかい……それ次第では私は頭抱えて飛ぶぞ……。 (2021年9月26日 16時) (レス) @page37 id: f4f4fca585 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：頭華 | 作成日時：2021年9月5日 2時
