起床 ページ31
階段を登って2階に行く。
レオスさんの部屋は手前の青の扉だと言っていた。
コンコンコン、とノックを3回。
「レオスさん、Aです。起きてますか?」
ドアの外から呼びかけてみるも、返事も物音もしない。
もし今日学会が無くて早起きしない日だったらさらに嫌われてしまう気がするが、アクシアさんを信じてもう一度ノックする。
「あのー!すみません!レオスさーん?」
やっぱり反応がない。
困ったな…起こしてきて、と言われているのに…
なんとなく思いつきで、ドアノブを回してみる。
カチャという控えめな音と共にドアが開いた。
「レオスさん…?入りますよ…?」
勝手に人の部屋に入るというのは如何なものかと思ったが、もし予定があるのなら起こさなくてはいけないし、アクシアさんも勝手に私の部屋入ってたし…
なんて言い訳をして心の中でレオスさんに謝り、ゆっくりと中に入る。
全体的にシンプルで、意外と片付けとかするのかなと思いきや、奥にある机の上はたくさんの資料でごちゃごちゃしていた。
しかし、ここである違和感に気づく。
この部屋、ベッドが無い。
一体どこに…?と思いながら歩くと、ドンッと足が何かにぶつかった。
「すー…んんっ……すー…」
「?!?!?!」
見ると、そこに居たのは寝袋にくるまって寝ているレオスさんだった。
まさか寝袋で寝る派の人だったとは…
隣でまめねこがスマホのようなものをいじっている。
とにかく起こさなくては。
ためしに肩をトントンと叩いてみる。
「レオスさーん…朝ですよー…?」
眉間にシワがよった。
しかし起きる気配はない。
眼鏡をつけていない寝顔はなんだかあどけなくて、どうみても歳上の男性に対して可愛いなんて少し失礼なことを思った。
にしても睫毛長いな…
「レオスさん!起きてください!」
次は少し強めに寝袋を叩く。
「んんっ………あぁ……?もう…朝ですかぁ…?」
無理やり起こされたレオスさんが先程よりますます眉間にシワを寄せて、少しかすれた声で目を擦りながら訊ねる。
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頭華(プロフ) - くらげさん» えへへ…コメントありがとうございます♡ (2021年10月5日 22時) (レス) id: f03d065939 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ヒィ…おそろしい…axくん…まさかここでクローンネタがくるとはって感じです想像の斜め上をいかれた流石すぎる…本日もお疲れ様です (2021年9月28日 17時) (レス) @page41 id: 8ae060a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
頭華(プロフ) - Fineさん» コメントありがとうございます!勝手に脳内で博士の声で再生してしまいました笑 アクシア君の抱えているものがうまく描写できてたらいいな… 頭抱えて飛んで頂けたら幸いです! (2021年9月28日 2時) (レス) id: f03d065939 (このIDを非表示/違反報告)
頭華(プロフ) - くらげさん» ありがとうございます!重たいですよね笑表情筋ぶっ壊れてほしいですねぇ〜 (2021年9月28日 1時) (レス) id: f03d065939 (このIDを非表示/違反報告)
Fine(プロフ) - あぁぁあぁぁあ何ですかこれぇ!?!?!?ア゙ア゙ア゙重くて好き〜こんなの待ってました〜!!!!私の心臓が持ちませーん!いつも更新楽しみにしてます!アクシア……君は一体何を抱えているのかい……それ次第では私は頭抱えて飛ぶぞ……。 (2021年9月26日 16時) (レス) @page37 id: f4f4fca585 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:頭華 | 作成日時:2021年9月5日 2時