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atosaki 14 ページ14

【kento】

「ねえ、アイドルって暇なんですか?」

ツンデレなんて可愛いもんじゃない。ツン90%で現れた君の第一声がこれ。

暇な訳ないじゃん。今日だってがっつり仕事だよ。つか、さっきまでだってここで、大学のパンフレットに載せる写真撮影だのインタビューだのの仕事してたんだよ。
連絡先は知っているはずなのに、一切連絡を寄越さなかった君が

「誕生日おめでとうございます」

なんて送ってくるから

「you 明日大学に来ちゃいなよ」

って返信しただけなんだよ。

そしたら本当に来てくれちゃったもんだから、次の仕事への移動までの間、懐かしい教室でダラダラするという、非常に大学生っぽいことをしている。

「あ、これ一応、誕生日プレゼント」
「ありがとう・・・これ、クッキー?」
「そう」
「手作りじゃん!」
「これからバイト先に持っていこうと思って焼いたから、そのついで」

90%どころじゃないな、ツン99%だな。

「それにしても良くできてるよね」
「料理は得意だから」

現場に持っていったら面倒なことになるから食べちゃうねと断って、プロが作ったんじゃね?というレベルのクッキーをいただく。

「バイト先って、前に行ってた学童保育?」
「あ、学童保育、覚えたんですね」
「馬鹿にすんなよ。つか、結構差し入れとか持っていくんだ」
「いや、普段は持っていかないんですけど、勤務するのが違う学童になったから、挨拶に」

普段降りない駅だからイマイチ道が不安なんですよね、と言いながらカバンから地図を出してじっと見ている。

そうか、だから珍しくスーツなんて着ちゃってるんだね。

「見ていい?」
「どうぞ」

今度行くところはミドリってところで、前に居たヒガシはここで、最寄り駅はここで、家からだと・・・なんて説明してくれるけれど。ごめん、地元じゃないからワカラナ・・・

「あれ?この駅」
「え?」
「多分、知り合いが住んでるな」
「へー、世の中ってやっぱり狭いんですね」

気になって地図を借りて見ていると「知り合い」の家からミドリとやらは目と鼻の先。だとしたら・・・。

「これから行くのって、電車?」
「そうですね、通勤は自転車だと思うけど、今日はここから直接向かうから」
「じゃあさ・・・」

地図上の最寄駅からミドリまで、赤ペンで線を引っ張って、ついでに俺のサインも描いて

「これ、近道ね」

と、伝えた瞬間の君の表情は、これまた写真に撮っておきたいくらい秀逸だった。

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次こーち出します!

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設定タグ:SixTONES , 高地優吾 , 中島健人   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:tamami | 作成日時:2020年4月21日 10時

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