特別なキミ (ページ25)

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蓮side_______

それスノのロケ中、、

ゲストの女性が俺のファンでいてくれてたことを知り、最初は"ありがとうございます"のテンションでいたけど、カメラの回ってないところでベタベタ触られることに嫌悪感すら覚えたけど、邪険に扱って変な噂たてられることの方がリスクが大きいと思って、耐えてた。

残りはスタジオでの撮影のみ。
ロケバスでスタジオに着いて降りると、隣にいた岩本くんに肩を叩かれた。

目配せで何かを示した岩本くんの目線の先を見れば、そこにいたのはAちゃんだった。

この状況を見ているAちゃんの気持ちを考えれば、いい気分じゃないことは容易に想像できた。

Aちゃんの表情が横断歩道の先に見えて、俺まで苦しい。

掴まれていた腕を離し、ツナギのポケットに入れてたスマホを取り出す。

Aちゃんに電話するけど、出てくれない。

すぐにメッセージを送ろうとするけど、また腕を掴まれたせいで手元がグラついてうまく打てない。

視線を横断歩道の向こう側に向けた時に見えたのは、悲しげな顔。

そのまま横断歩道を渡ることなく、逆方向に歩いていってしまった。

岩本「あとでちゃんと話せばわかってくれるよ、大丈夫。」

この岩本くんの言葉のお陰で、この日の収録を無事、終えることができた。