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当日 ページ38
赤side
花火大会当日。
俺と智洋さんの家のちょうど間にある神社で待ち合わせ。
緊張して15分も前に着いてしまい、暑すぎて鳥居の外の木陰に入る。
｢はよ来すぎたかなあ｣
腕を少し広げ、自分の着物を見下ろす。
黒の着物に白の線が入った紺の帯。
私服と同じくシンプルめ。
昨日実家に取りに行ったら、やっと彼女できたん？なんておかんに聞かれてもうて。
智洋さんに出会ってから1度も彼女作っとらんから心配しとったらしい。
彼女だったらええんやけどな、なんて言ってみたけど、相手が男なんて思わないやろうなあ。
そんなことを考えとると、後ろから肩を叩かれた。
振り向くと、綺麗な着物を着た智洋さん。
ところどころに和の模様が入った山鳩色の着物に、シルバーの帯飾りが付いた藍色鳩羽の帯。
緑｢どう？新しく買ってもうた｣
袖をきゅっと掴み首を傾げとって、あまりの可愛さに抱きしめたくなる。
｢めちゃくちゃ綺麗、です。智洋さんって感じ｣
緑｢なんやそれ、どゆこと？笑｣
笑いながら、しげもしげって感じやなあと言ってくる。
｢じゃあ、行こか。｣
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作者名：もちもち子 | 作成日時：2020年7月5日 22時
