第十八話 ページ19
また夢を見た
あの赤とは違う赤が
俺に手を伸ばしてきた
逃げようとしたら
真っ赤な菊が俺の足元から生えてきて
動けなくて
ゆっくり俺の顔に手が伸びて…
『うわあああぁぁぁっっ！！！』
思いっきり叫びながら飛び起きた
汗で服がじっとりとしている
なんだあの夢 今まで見たのとは"色"が違った
周りを見渡して見ると
見事に妖怪ばかりだ
「起きたんだ」
『鬼太郎くん
ねぇ 俺は一体どうしてここに？』
「その前に 一つ言わせて
女の子なら 胸元にさらしくらい巻いてよ」
『え』
頬を少し赤く染めながら
申し訳なさそうに目をそらし
俺の方を見ないようにする鬼太郎くん
頭の血がサァーッと
引いていくのがわかる
震える指で鬼太郎くんを指差し
着物を少し前に寄せて
小さくなってしまった声で言った
『まさか…見たの…！？』
「失礼だな！君が女だって気付いた後は
すぐに女の妖怪に手当を任せたよ！」
『一回は見たってことじゃねぇか変態！！』
近くにあった俺の鞘のついた刀を
鬼太郎くんの顔面にぶつけた
「Aちゃん 無事で良かった」
『目玉さん だからそのちゃん
やめていただけません？』
「なぜじゃ？女の子じゃろ？」
『俺が男のふりしてるのは
理由があるからなんですよ…』
ため息を吐きつつも
少し乱れた着物を直す
「あの女死んだ！？」
突然物騒なことを言いながら
突っ込んでくる女の子
え 誰この人 あの女死んだとか 怖っ
「死んでないよ」
「…なんだ 死んでないんだ」
『そんな残念そうに言われましても…
まぁ 死ねたのならそれで本望ですけど
あ そういえばなんで俺助かったんです？
腹部になんか刺さったら人間 普通死ぬと思いますけど』
「Aちゃん
自分のお腹を見てみなさい」
そう言われて 着物を盛大に開き
自分のお腹を見てみる
鬼太郎くんは「わっ！」っと声をあげて
すぐ顔をそらした
俺の腹には
赤い血のようなものが纏わりついており
うぞうぞと動いていた
『へぁっ！
なにこれ気持ち悪っ！』
「なにそれ あんた自分の体もわかんないの？」
『うん だって俺
自分の体知りたいなんて思わないし』
しかしなんだこの赤い奴
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白桜姫 - 夢主の髪の色がめちゃいい (2020年1月23日 22時) (
レス) id: fb346ce4d5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 碌無者さん» うーん、作ったのがかなり前なのであまり覚えてはいませんが確か、この子は死んでいるから呪っても意味はないという意味を込めてだったかと思います。作者が曖昧ですいません… (2019年8月31日 12時) (レス) id: b5b6caadd7 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - 初めまして。何故正装が死装束なのですか？ 和服の合せは男女共通で、正面から見てカタカナの「ソ」になるのが正しい着方です。逆になると死んだ人に着せるものになりますので、不吉ですよ。作中で説明が成されていたら申し訳ありません。気になりましたもので。 (2019年8月30日 16時) (レス) id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - レモンさん» 閲覧ありがとうございます 誤字などは私の小説では多いので指摘してくださりありがとうございました！ (2018年10月4日 15時) (レス) id: 5241d6a6f8 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました！！面白かったです！ (2018年10月3日 16時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もずく。 | 作成日時：2018年4月5日 20時
