第十話 ページ11
「なにここ」
「大都市に降り注ぐ雨を一時的にためておく
地下貯水槽のようじゃ 人間なのにそんなことも知らんのか？」
「…知ってるし！」
「この奥であの馬鹿者が
のびあがりの封印を剥がしたんじゃ！」
上の方からわずかではあるが妖気を感じる
鬼太郎も気付いたようで上を見上げた
ペタペタと壁を伝って 下へとおりていくのびあがり
というかちょっと待て
こいつ 昼間に俺が蹴った奴じゃないか
下手したら俺も吸血木になってたかもな
どのみち 封印するのだから関係ないけど
これくらいなら祓えないかな
「間違いない のびあがりじゃ」
目玉さんが小声でそういった
とりあえず"腕"から刀を出さないとな
「なんにもいないよ？」
まなちゃんには見えていないのか
かなり大きめの声でそう言われた
『ばっ！』
馬鹿野郎って言う前に
のびあがりに気付かれた
まなちゃんを突き飛ばし
刀を出そうとすればのびあがりが目から光線を打ってきて
それが俺と鬼太郎くん当たった
吹っ飛ばされ壁に当たり 背中に痛みが走る
そのままのびあがりの手が伸びてきて
俺と鬼太郎くんを縛った
ギリギリと様々なところをが締まる
苦しくて刀を腕から取れない
詠唱もできないし やばいぞこれ
手のひらに違和感があり
見てみると 赤い種を植え付けられた
「まずい！それは吸血木の種じゃ！」
横を見ると鬼太郎くんも同じく
吸血木の種を植えられていた
それで満足したのか
のびあがりは逃げていった
「しっかりせい鬼太郎！」
「先輩！」
手のひらを見ると赤黒く変色していった
驚いて自分の手を視界から遠ざける
「先輩…？その手…」
「おまえさん…まさか」
『俺は後でいいから
鬼太郎くん 大丈夫か？』
手に触れるとのびあがりの妖気が
中で成長しているのがわかる
このままじゃ鬼太郎くんまで木になってしまう
『まなちゃん 君の家に
鬼太郎くんを送ってもいいだろうか？
俺の家じゃ 木になるどころか
鬼太郎くんが倒されてしまうかもしれないから』
そう問うとまなちゃんは頷いてくれた
鬼太郎くんを担ぐと
貯水槽から出て まなちゃんの案内通りに
彼女の家まで行った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白桜姫 - 夢主の髪の色がめちゃいい (2020年1月23日 22時) (
レス) id: fb346ce4d5 (このIDを非表示/違反報告)
とりまろ。(プロフ) - 碌無者さん» うーん、作ったのがかなり前なのであまり覚えてはいませんが確か、この子は死んでいるから呪っても意味はないという意味を込めてだったかと思います。作者が曖昧ですいません… (2019年8月31日 12時) (レス) id: b5b6caadd7 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - 初めまして。何故正装が死装束なのですか？ 和服の合せは男女共通で、正面から見てカタカナの「ソ」になるのが正しい着方です。逆になると死んだ人に着せるものになりますので、不吉ですよ。作中で説明が成されていたら申し訳ありません。気になりましたもので。 (2019年8月30日 16時) (レス) id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - レモンさん» 閲覧ありがとうございます 誤字などは私の小説では多いので指摘してくださりありがとうございました！ (2018年10月4日 15時) (レス) id: 5241d6a6f8 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました！！面白かったです！ (2018年10月3日 16時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もずく。 | 作成日時：2018年4月5日 20時
