23 再会 ページ23
「おばあちゃん、ただい」
ま、と続ける前に家の中の様子がおかしいことに気がついた谷垣。
Aは家に入る前に、狩で獲れたものを他の住人へ分けにいったので今はいない。
自分自身の目を一瞬疑った。
「谷垣源次郎一等卒…」
尾形がそこにいた。
ついでにいうと同じ階級の二階堂浩平一等卒もその場にいた。二人とも一癖も二癖もある軍人だ。
「冗談だ。カマをかけてみただけだよ…」
尾形と二階堂の二名は家を出て行ったが、間もなく谷垣の命を狙うことになる。
前者の二名は鶴見中尉を裏切り行動しているのだ。こいつに要らぬ報告されてはまずい、と…
つまりは邪魔者を消そうとしている。
谷垣はなんとか二人を退けた。
そしてそんなことが繰り広げられていたとはまるで知らないA。家に戻る前に、少し離れた山中がやけに騒がしいことに気づいた。
「あれ？なんだろ」
山賊か何かかもしれない。
怖いもの知らず…ではないが度胸のある彼女は迷わずそちらへ歩みを進めた。
万が一族がいたとして、このコタンへ危険が及んでほしくないからだ。
音のする方へ行ってみると、そこには鶴見中尉率いる第七師団の兵士達が。またこの人たちだ。
只ならぬ様子を確認するとなるべく音を立てないようにその場から離れた。
何かあったんだろうけど、少なくともコタンを襲ったりはしない連中だろう。
そう考えてフチの家に戻ろうとしていたら、木陰から人間の手がにゅっと伸びてきた。
「うわッ！！！」
驚いて思わず声を上げる。
と同時にその伸びてきた手を肘で払いのけ、相手の首を掴んだ。何者だ、と顔を上げると…
「…よう。久しぶりだな」
髪が伸び頬に手術の痕をつけた尾形百之助がそこにいた。尾形の首を掴んでいた。
Aは今の今まで、彼はもう死んだ、と思っていた。あれからしばらく経っているしもう思い出すことも少なくなってきていた。
不意打ちの尾形である。
女性の小さめな片手だとしても、がっしりと首を掴まれると苦しそうに息を漏らし、尾形が口を開く。
「手ェ、退けろ…」
Aの手の力は緩まない。見開いた目を彼に向けている。
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メルテア(プロフ) - 炊きたてのお米くらいあっつあつじゃん？でもう笑いすぎて感想書いちゃいましたww主人公面白すぎるwww神作品ありがとうございます！！m(_ _)m (8月31日 8時) (
レス) @page28 id: 296f866ede (このIDを非表示/違反報告)
Chloe(プロフ) - 蛙奈さん» 蛙奈様へ。ありがとうございます！私の中で鯉登は普段ピュアピュアなのにたまに男らしさを見せるカッコイイ奴って感じだったりします！鯉登もちょいちょい絡んできますのでまた読んでいただけると嬉しいです！ (2021年10月10日 20時) (レス) id: b0de3b5808 (このIDを非表示/違反報告)
蛙奈(プロフ) - 鯉登少尉のピュアさに悶絶して思わずコメントしました…私自身鯉登少尉推しなのでとても嬉しいです！頑張ってください！ (2021年10月10日 16時) (レス) id: dbf954f045 (このIDを非表示/違反報告)
Chloe(プロフ) - 蛙奈さん» 蛙奈様へ。はじめまして！コメントありがとうございます！嬉しいです。色仕掛けちょいちょい出す予定です(笑)素敵なご感想ありがとうございました！ (2021年10月7日 19時) (レス) id: b0de3b5808 (このIDを非表示/違反報告)
蛙奈(プロフ) - コメント失礼します。とても面白いです！特に尾形の色仕掛けが色んな意味でドキドキしました！主人公の食いっぷりも読んでいてお腹が空いてしまいます。素敵な作品！更新待ってます。 (2021年10月7日 17時) (レス) id: dbf954f045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chloe | 作成日時：2021年10月5日 1時
