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かくして発声から始まった練習を聞きながら、ピアノの上に置いてあったレコーディングファイルを手に取った。
僕たちのレコーディングを担当するのは基本的にウジヒョンだ。
そこがボノニヒョンになる事もあるし、ミョンホヒョンに変わることもある。
それぞれラップや中国語を担当しているからだ。
けどそれはまあ、多く見積もっても10パーセントくらいかな。
誰がレコーディングの指揮をしていたところで、ヌナはいつもその近くに座っている。
けれど、そこに指図を入れる事はない。
レコーディングに関してはほぼノータッチと言って良い。
じゃあ何もしないで聞いているだけかと言えば、それも違う。
いつも誰かの隣でパソコンのキーボードを、出来るだけ小さい音で叩いているのだ。
「ヌナ、レコーディングファイル見てても良いですか？」
「どうぞ」
発声が終わって、相変わらず常温らしい水を飲み込んでいるミョンホヒョンを横目で見ながら、ヌナにそう尋ねた。
黒いピアノの上に置いてあった白いファイルは、これまでボーカルチームが録音してきた時間の全記録が書き記されてある。
確か僕たちのチームが緑で、ヒポチはオレンジだったはず……
「じゃあミョンホ、一番最初のパートからね」
その言葉と同時に、ヌナの弾くピアノの音が部屋に広がっていった。
ファイルを開いて、この曲のページを探す。
メンバー別の色ごとに分けて書かれた譜や歌詞の上下には、ウジヒョンが修正を入れた箇所が事細かく記されている。
それこそ語尾の余韻や、それを伸ばす長さだとか、息の入れ方なんかも一つずつ丁寧に。
ファイルには、その場で起こったことが全て書いてある。
変更した原因や回数だったり、どの部分を重点的に録音したかまで。
歌に関しての教えを乞う時、僕がAヌナを「ウジヒョンのコピー」だと形容する理由は、全部ここに書いてある。
ヌナが僕達に何かを教える時、決して自分の好きな方向に脱線することが無い。
この人はいつもウジヒョンに忠実なんだ。
「ミョンホ、発音難しい？」
「ちょっと」
「えーっと、ここはね……」
続くレッスンを聞きながら読んでいると、Habitと書かれたタイトルの隣に「さすがボカチ」と手書きで小さく書き込んであった。
僕もAヌナにこう言ってもらえるように頑張らないと。
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せの(プロフ) - かりふらわーさん» ありがとうございます！わ〜〜そう言ってもらえるととても嬉しいです！評価まで〜〜！！またお暇なときにでも読んでいただけると嬉しいです！ (2019年11月26日 10時) (
レス) id: c619cb401b (このIDを非表示/違反報告)
かりふらわー(プロフ) - 更新お疲れさまです！前作の男装生活からずっと読ませて頂いているのですが、セブチの小説を書かれる方の中で一番大好きです…毎回、お話が更新されて読み終える度に星の一番右を押しては「既に投票済みです(無効)」となって虚無ってます… (2019年11月22日 18時) (レス) id: 17042f9c9d (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - もさん» 遅くなってすみません！ありがとうございます！次に出す予定だったのがMonstaXが出てくる話だったので炎上の様子見したり、違うのを書いたりしてて浮上するのが遅れちゃいました！もうそろそろまた上げると思うので、その時はまた読んでいただけると嬉しいです！ (2019年11月11日 15時) (レス) id: 864812d0e0 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - 知らせてくれるせのさんなのでどうされたのかな？と、、、、、またこの作品を読める日を楽しみにしています！応援してます^ ^ (2019年11月5日 21時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - せのさんこんばんは！いつも作品楽しく読んでます！毎日せのさんの作品を読むために生活しているといっても過言ではないのですが、最近更新が無くて心配しています汗今まであまり更新が空いた事が無かったし、なにか事情があって更新出来ない状況だと (2019年11月5日 21時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2019年10月16日 9時
