４ ページ21
.
Aの隣に立っていたボノニが「あんまり虐めないで」と言うと、その本人が大きく二度頷いて「そうですよ」とオレ達を見下ろしてきた。
VN「ヒョン行ってきます」
SC「おう」
＿「じゃあ三人とも頑張ってくださいね」
WN「なんだよ、お前もオレ達を見捨てるのか」
＿「むしろここに残って何をすれば良いんですか？雑談？」
MG「ヒントを与えたりとか……そういう……」
＿「好きな人でも思い描きながら書いたらすぐなんじゃないですか？ね、ボノニ」
VN「うん？」
WN「いない場合は？」
＿「いないなら今すぐ作ってください、空想でも良いので」
SC「空想……」
WN「じゃあオレはAにしよう」
＿「やめてください、ミンギュかクプスヒョンにしてください」
MG「それだけはやめて」
引くミンギュを笑いながらAが手を振り、ボノニの手を掴んで「行こう！」と小走りで部屋を出ていく。
口をきゅっと結んだボノニの瞳は、部屋を出るまでじっとAの横顔だけを見つめていた。
なんだか見てはいけないものを見てしまったような気がする。
視線を感じてウォヌの方を見ると、静かな顔でうんうんと頷かれてしまった。
「ああ……」とため息を零すと、ちょいちょいとウォヌの人差し指が揺れる。
その指の差した方向にいるミンギュは、出ていった二人を追いかけたまま扉の方から視線が動かない。
机に項垂れかかると、喉で笑ったウォヌの声が聞こえてきた。
うちは一応グループ内恋愛禁止なんだけどな。
Aにその気が全く無い事は知っている。ボノニへの庇護は母性に近いものなんだろう。
今更「メンバーと仲良くするな」とか「メンバーとくっつくな」と言うのも無理がある。
……と言うかそれはオレが困るし。
ミンギュやボノニに「Aに恋をするな」と言い聞かせたところで、本人にその自覚が無ければ何の意味も無い。
むしろ煽ってしまったらどうしよう。
ああ、困った。
どうか自分が恋をしている自覚もないまま生き抜いてはくれないだろうか。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1405人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みみ - ま、まって...!姿見に星が写っててカメラ持って拗ねてるってセブチのバラエティかなんかで見た、、！笑既視感！！ (2020年9月25日 7時) (
レス) id: 54f59f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。頑張ります！ (2019年11月27日 8時) (レス) id: c619cb401b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - セブチ大好きです最高です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年11月26日 18時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - ワナワンとBTSとセブチ大好きです最高です (2019年10月3日 19時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ky3mzkさん» ありがとうございます！むしろその三組しか出さないんですが、またお暇なときにでも楽しんでもらえるとうれしいです！ (2019年8月14日 21時) (レス) id: 73addbec04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：せの | 作成日時：2019年7月30日 13時
