出逢った日から、ずっと

無職でアメリカへ？ ページ45

そんな彼との再会から7ヶ月経った。
卒業に向けて大学も忙しくなってきていた。

一足先に聞かされていたメジャーへの挑戦はだんだんと冬へと向かう季節の中で発表された。

そしてその1ヶ月後球団が決まったと連絡があった。
メジャーリーグについて何も知らない私はそんな球団があるんだな〜という感じで。
世間とは少し温度差があった。


そんな私も卒業後は翔平の後を追ってアメリカへと行くことになっている。

そのことを両親に伝えると

「あら！翔平くんと？アメリカに？…やだぁ〜、結婚もすぐかもしれないわね！」

なんて上機嫌。(お父さんは結婚の想像をしたのか「翔平くん…、翔平くんだしなぁ」と少ししょげていた。)



アメリカに行くのはいいとして仕事はどうしよう…と翔平に伝えると

「え？なんでAが働くの？俺のそばにいてくれたらそれだけでいいんだけど。」

こいつ何言ってんだ、くらいのテンション感でそう言われた。




翔平の頑固さはよ〜く知っているのでそれ以上は仕事のことについては言わなかった。

取り敢えず仕事は決まっていないけれどアメリカ行きが決まった私。
友達は普通に就職するらしく「Aはどこに就職するの？」と聞かれ


「…取り敢えず、アメリカ？みたいな？」

「えー！いいね！仕事は決まったの？」

「あー…、なんかまあ、通訳的な、ね。」

「すごい！めっちゃエリートって感じだね！いいなぁ、また遊びに行くから案内してね？」

「うん！もちろん！」


…あながち間違いではない、うん。
翔平がね？日常生活で困った時に、ね？
ちょろちょろっと通訳したりして、ね？

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