頑固な彼 ページ36
「あー、好きなタイプのこと？」
「うん。」
「あれはタイプを聞かれたからタイプを答えただけだよ、Aはタイプなんじゃなくて彼女だし。」
「ふーん。」
なーんだ、そういうことか。
私の中で納得したのも束の間。
またあの人を揶揄う時の楽しそうな顔で私を覗き込んできた。
「…なに？」
「自分と全然違うなって思って不安になったの？」
「いや、別に。」
「えー、絶対そういうことでしょ」
「違うってば…、なに、近い離れて」
私の肩に腕を回してずっと顔を覗き込んでくる翔平くん。
「やっぱりAは俺のこと大好きなんだな〜」
「それは翔平くんでしょ。」
「て言うか、いつまで翔平くんって呼ぶの？」
いきなり話を変えてきた。
私が翔平くんって呼んでるのなんて小さい頃から変わらないことなのに今更？と思ったり。
「いつまでって…、小さい頃からそうじゃん。」
「そうだけど、翔平くんってなんか距離あるじゃん。」
「そう？別に私は感じないけど。」
「いや、感じる、翔平くんは禁止ね。」
「えー？もう、いきなりなに？翔平くんは翔平くんでしょ？」
こうなった時の翔平くんは絶対に折れない。
「あ、翔平くん禁止って言った。翔平くんって言うごとに俺のお願い聞いてもらうからね。はい、2回〜」
「じゃあ翔平さん？」
「さんも禁止。」
「もぉ〜、禁止禁止って。じゃあなんて呼べばいいの？」
「翔平」
「…今はやだ。」
「なんで、早く言って。」
頬を両手で挟んで自分の方に向かせる翔平くん。
いきなり翔平なんて恥ずかしくて言えない私。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1298人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みねるば(プロフ) - きまさん» 初めまして!いつも読んで頂きありがとうございます!素敵なコメント本当に嬉しいです…! (2023年4月12日 23時) (
レス) id: 70cdba34fe (このIDを非表示/違反報告)
きま(プロフ) - はじめまして！いつも楽しみに読んでいます！みねるばさんの書くお話が大好きです！これからも応援しています♡ (2023年4月12日 23時) (レス) @page37 id: f0d962c024 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みねるば | 作成日時：2023年4月2日 16時
