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no side
翌日、掃除をしていた6人の前に車が止まる。
ちなみに掃除は消灯時間を破った罰である。
「お!カッケー!
マツダRX-7 FD3Sじゃんよー!!」
「誰が乗ってんだ?」
興奮気味に声を上げる萩原。
ガチャ、とドアが開いて降りてきたのは鬼塚。
「鬼塚教官の車でしたか!!」
「(鬼公のかよ……)」
「ただの車じゃない……
こいつはある意味戦闘機なんだぞ?」
に、と笑う鬼塚に萩原が反応する。
「徹底的な軽量化が施された車体は
戦闘機ゼロ戦から着想を得たんスよね!
まさに「
さすがっス鬼塚教官!!
俺が一番好きな車に乗ってるなんて!!」
「あ、いや……」
あまりの勢いに若干引く鬼塚。
すぐに表情を戻して説明を始める。
「実は俺の車じゃなく殉職したある先輩刑事の
愛車でなァ……
4年前、その先輩の娘さんが俺に
「将来刑事になる」って宣言したから、
それまで預かってんだ……
んじゃ、車庫に入れておいてくれ……
傷、つけるなよ!」
「ヘイヘイ!」
鍵を萩原に渡すと鬼塚は建物内に戻って行く。
「その娘さん可愛かったりして♡」
「
どーせ男勝りのジャジャ馬だろーよ……」
そんな松田の言葉をサラリと流した萩原は
車に乗りこみエンジンをかける。
「……」
『おや?』
「零も乗りたくなっちゃった?」
『同じ「ゼロ」だもんねぇ?』
「べ、別に……」
駿東と諸伏に指摘された降谷は
頬を染めて否定する。
「あ、あんな派手な車…しゅ、趣味じゃないよ…」
「(趣味なんだー♡)」
『(わっかりやすーい♡)』
ぷっ、と吹き出す2人。
降谷に睨まれる前に顔を逸らして掃除を再開した。
「Aちゃん目が腫れなくて良かったな。」
『部屋に戻ったら2人がね……』
そう言えば、と切り出した諸伏に
駿東は昨晩を思い出して遠い目をする。
『正座したまま濡れタオル乗せられたの。
しっかり手当てして貰いました。……正座で。』
「正座で。」
『怒られはしなかったんだけどね……
寝る直前までずっっっと正座。』
「それは……お疲れ様。」
しばらくして萩原が車庫から戻り、
掃除もキリがいいところで切り上げた。
今日は重装備訓練である。
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沙羅(プロフ) - イル@iruさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えて本当に嬉しいです…!!警察学校組の放送開始に合わせてバリバリ更新するつもりなので、どうぞ今後ともよろしくお願いしますー!! (2021年12月5日 16時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
イル@iru - コメント失礼します!面白すぎて一気に読んでしまいました。これから夢主がどうなるか続きが気になります!更新頑張ってください!!! (2021年12月5日 15時) (レス) @page35 id: 9f7598e3df (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 神崎さん» コメントありがとうございます!!ゆっくり更新になってしまいますが、全力で書かせて頂きますー!!どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 凄く面白いです!!続き楽しみにしてます! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 570d2293d8 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるーあ・みるくさん» コメントありがとうございます!!またお会い出来て嬉しいです!!まだまだ続きますので、どうぞよろしくお願いしますー! (2021年7月14日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2021年7月13日 15時