検索窓
今日:90 hit、昨日:48 hit、合計:474,438 hit

ページ46

no side




「駿東さん!!俺が崖から落ちそうになった時、
助けてくれて、ありがとうございました!!」


『どういたしまして。』




その言葉を待ってました、と言わんばかりに
駿東はニッコリ笑って頷く。




『じゃ、そろそろ戻ろっか。』


「嘘だろオマエ。」




松田がツッコミを入れる。
当の本人はキョトンとした顔をする。




『え……もう解決したでしょ?』


「いや……した……けどよぉ。」


「駿東は佐々木たちを許すってことか?」




後ろに立っていた伊達が尋ねる。




『え?うん。だってお礼言って貰ったもん。
佐々木くんには殴った事を反省して貰えばいいし……
2人は遅くても一応救助の連絡してくれたから。』


「……オレは許し難いんだけどな。
Aちゃんがこんなに怪我したんだぞ?」


『んー……まぁ死んでないから……』


「でも、」


『景は優しいね……
良いんだよ。皆で探しに来てくれて嬉しかったから。』




へら、と笑う駿東に諸伏は何も言えなくなる。
駿東の笑顔にめっぽう弱いのである。




「Aちゃんが……良いなら……」


『ふふ、ありがとう景。
てなわけで3人はちゃんと警察官になること。
途中で警察学校やめたら許さない。』


「「「は、はいッ!!」」」




シャキッと背筋を伸ばして返事をする3人に
満足気な駿東は踵を返して歩き出した。





『痛っ。』


「ばかA!!」

「あほA!!」


『え、何、なんなの。殴らないで??』


「無茶すんなばか!」

「そうだばか!」


『えぇ……』




殴られつつ校舎へ戻る駿東。
ちょうど校内に入った所に鬼塚が立っていた。




『あ、鬼塚教官。……この度はご迷惑をおかけして
申し訳ありませんでした。』




姿勢を正し、頭を下げる駿東。
鬼塚は小さく顎を引く。




「無事で何よりだが……
駿東、これは事前に防げなかった事か?」


『そうですね。彼女とは友人として関わっていたので。』


「花園との関係に変化は無かったのか?」


『変化ですか?
……変化、という程ではありませんが、
班決めで余ったと言ってきたのは妙な感じでしたね。
いつも一緒にいる子がいるにも関わらず
私を誘うのか、と。』





駿東はあの時の花園の様子を思い出す。





『(リンチャンとやらは5人組だった……気もする。)』


「そーいえば、彼女の友達は5人組だったよなぁ。」


『!』





聞こえてきた声にぱっと駿東が振り返れば、
萩原がウインクを決めた。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (410 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1889人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

沙羅(プロフ) - イル@iruさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えて本当に嬉しいです…!!警察学校組の放送開始に合わせてバリバリ更新するつもりなので、どうぞ今後ともよろしくお願いしますー!! (2021年12月5日 16時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
イル@iru - コメント失礼します!面白すぎて一気に読んでしまいました。これから夢主がどうなるか続きが気になります!更新頑張ってください!!! (2021年12月5日 15時) (レス) @page35 id: 9f7598e3df (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 神崎さん» コメントありがとうございます!!ゆっくり更新になってしまいますが、全力で書かせて頂きますー!!どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 凄く面白いです!!続き楽しみにしてます! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 570d2293d8 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるーあ・みるくさん» コメントありがとうございます!!またお会い出来て嬉しいです!!まだまだ続きますので、どうぞよろしくお願いしますー! (2021年7月14日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:沙羅 | 作成日時:2021年7月13日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。