七十八本 ページ31
no side
「見えますか?これが呪力の
「いや全然見えない。」
「それは見ようとしないからです。
私達は普段当たり前の様に呪いを視認しています。」
────── 一級呪術師 七海建人
「術式を行使すれば痕跡が残る。それが残穢。
だが残穢は呪霊などに比べ
目を凝らしてよく見てください。」
七海の言葉に虎杖は目を細める。
映画館の通路にボヤァ……と何かが見え始めた。
「おぉっ!!見える見える!」
「当然です。
見る前に気配で悟って一人前ですから。」
「もっとこう褒めて伸ばすとかさぁ……」
「褒めも貶しもしませんよ。
事実に即し、己を律する。それが私です。
社会も同様であると勘違いしていた
時期もありましたがその話はいいでしょう。
追いますよ。」
「押忍!!気張ってこーぜ!!」
「いえそこそこで済むならそこそこで。」
虎杖の気合いは響かず流される。
噛み合わないな、と思いつつ
虎杖は今朝のことを思い出した。
───────────
────────
──────
「今回僕達は引率できなくてね。
でも安心して!信用できる後輩を呼んだから!」
がば、と五条は七海の肩を抱く。
七海と話していたAは苦笑して離れる。
「脱サラ呪術師の七海君でーす!」
「その言い方やめてください。」
「呪術師って変な奴多いけど、コイツは
会社勤めてただけあってしっかりしてんだよね。」
「他の方もアナタには言われたくないでしょうね。」
構わず続ける五条は相変わらず。
「脱サラ…
なんで初めから呪術師になんなかったんスか?」
「まずは挨拶でしょう。はじめまして虎杖君。」
「あ ハイ。ハジメマシテ。」
ぺこり、と頭を下げる虎杖。
Aは面白そうに七海を見る。
「私が高専で学び気づいたことは、
呪術師はクソということです。」
ドン、と言い切る七海に虎杖は白くなる。
「そして一般企業で働き気づいたことは、
労働はクソということです。」
「そうなの!?」
またも言い切る七海。
「同じクソならより適性のある方を。
出戻った理由なんてそんなもんです。」
「暗いねー」
「ねー」
七海はそんな言葉を聞き流し続ける。
「虎杖君、私と五条さんが
同じ考えとは思わないでください。」
虎杖は、え、といった顔で七海を見た。
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easy R!!(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました、wこれからも応援してます! (2020年12月20日 18時) (レス) id: 1f230199f3 (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - 作品読ませていただいてます!夢主ちゃん可愛すぎるし、五条先生も理想すぎて…妄想に浸っております…笑。これからも楽しみにしてます!!応援してます(*´▽`*) (2020年12月11日 22時) (レス) id: cde300d373 (このIDを非表示/違反報告)
くらくしょん - コメント返し早くて驚きました!涙 ほんとうに応援してますし感動しました!笑 お世辞じゃないですから笑 (2020年12月6日 20時) (レス) id: 15035c8d2a (このIDを非表示/違反報告)
まかろに - これ、、!!!こういうのを待ってたんです、!!!!夢主と登場人物全ての距離感がたまらないし、原作もしっかりおり混ざったストーリーです!!!!だいすき!!続き待ってます、どんなに長いお話でもこれは読めますっ!!!! (2020年11月29日 19時) (レス) id: 4dde0013b7 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - 関係があまりないこと失礼します。アンケートを取られるとこをハプニングと数えるのでしょうか?あ、コミュ症ならエマージェンシーですね (2020年11月28日 12時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年11月21日 21時