六十六本 ページ19
no side
「(逃げられた。気配を消すのが上手いな。
火山頭よりもよっぽど不気味だ。)」
『ごめ……なさい。み、う……な、た。』
「いいよ、大丈夫。追ってくれてありがと。」
五条は微笑んでAの頭を撫でる。
その背後では虎杖が土下座していた。
「このレベルの呪霊が徒党を組んでるのか。
楽しくなってきたねぇ。
悠仁……っていうか皆には
アレに勝てる位 強くなってほしいんだよね。」
「アレにかぁ!!」
虎杖は漏瑚の顔を思い浮かべる。
「目標は具体的な方がいいでしょ。
いやー連れてきてよかったー」
「(いや何が何だか分かんなかったんだけど
マジかこの人。)」
あはは、と笑う五条に呆れる虎杖。
「目標を設定したら後はひたすら駆け上がるだけ。
ちょっと予定を早めてこれから一月、
映画観て僕とAと戦ってを繰り返す。」
「先生たちと!?
一月後、俺生きてるかなあ……」
「その後は実戦。
重めの任務をいくつかこなしてもらう。
基礎とその応用をしっかり身につけて、
交流会でお披露目といこうか。」
「はい先生!!」
「はい悠仁君!!」
「交流会って何?」
「……言ってなかったっけ?」
『……』
あらら……と言いたげなAは
ふとポケットに入ったスマホを見る。
『(…………学長との約束の時間過ぎてる。)』
Aはスマホを見なかったことにした。
……夜蛾は当然ながら怒っている。
──────
「随分と穏やかな領域だね。」
夏油はとあるアパートの一室に入って言う。
そこはビーチと化していた。
「漏瑚はどうした、夏油。」
「瀕死。
花御が助けに入ったから多分大丈夫じゃないかな。」
「無責任だな。君が焚きつけたんだろ。」
「とんでもない、私は止めたんだよ。
……噂をすれば。」
扉が開き花御と首だけの漏瑚が入ってくる。
「漏瑚、花御、無事で何より。」
「どこをどう見て言っている!!」
「それで済んだだけマシだろ。」
ギロ、と睨まれた夏油は舌を出す。
「これで分かったと思うけど
五条悟は然るべき時、然るべき場所、
こちらのアドバンテージを確立した上で封印に臨む。
流行は10月31日、渋谷。
詳細は追って連絡するよ。いいね、真人。」
真人、と呼ばれた男は本を閉じ顔を上げる。
「異論ないよ。
狡猾にいこう。呪いらしく、人間らしく。」
そう言って、笑った。
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easy R!!(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました、wこれからも応援してます! (2020年12月20日 18時) (レス) id: 1f230199f3 (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - 作品読ませていただいてます!夢主ちゃん可愛すぎるし、五条先生も理想すぎて…妄想に浸っております…笑。これからも楽しみにしてます!!応援してます(*´▽`*) (2020年12月11日 22時) (レス) id: cde300d373 (このIDを非表示/違反報告)
くらくしょん - コメント返し早くて驚きました!涙 ほんとうに応援してますし感動しました!笑 お世辞じゃないですから笑 (2020年12月6日 20時) (レス) id: 15035c8d2a (このIDを非表示/違反報告)
まかろに - これ、、!!!こういうのを待ってたんです、!!!!夢主と登場人物全ての距離感がたまらないし、原作もしっかりおり混ざったストーリーです!!!!だいすき!!続き待ってます、どんなに長いお話でもこれは読めますっ!!!! (2020年11月29日 19時) (レス) id: 4dde0013b7 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - 関係があまりないこと失礼します。アンケートを取られるとこをハプニングと数えるのでしょうか?あ、コミュ症ならエマージェンシーですね (2020年11月28日 12時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年11月21日 21時