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no side
『撮るよー』
「おん。」
ゆるく髪を縛ったAは
スマホを斜め上に掲げて声をかける。
『はいチーズ!』
パシャリ、と音がして
画面の中には笑顔のAと真顔に近い北。
『……笑ってる?』
「笑っとる。」
『……思い切って笑ってね。』
「分かった。」
『じゃあ次はピース!!』
Aは左手で作ったピースを顔の横に添える。
やべぇ撮り慣れてる。←
北もピースを作って先程よりかは笑顔だ。
『おぉ……いい感じ……』
「楽しいな、これ。」
『意外……!!じゃあ次のポーズは何にする?』
北は首に傾げながらスマホを見つめる。
Aはさりげなくそれも写真に撮っておく。←
「どんなポーズするのが普通なんか分からん。」
『ん"ッ……じゃあ猫!猫ポーズしよう!』
「猫?」
『ほら、私音駒高校だし?』
「なるほど。ならその次は狐さんやな。」
『稲荷崎ね!』
Aは机の上に置いてあった筆箱にスマホを立て
タイマーをセットする。
「猫ポーズって何や?」
『え!?えっと……何か両手で!こう!』
両手で猫の手を作ったAを見習って
北も同じ様に真似をする。
再びパシャ、と音がして
仲良く猫ポーズをした2人が画面に映る。
『続けて狐の手〜』
「コン。」
『コン!』
狐の手を作った2人はまた仲良く写真に収まる。
「……Aはカメラ見とって。」
『え?うん。分かった!』
「あ、手はそのままな。狐さんのまま。」
『おけまる水産。』←
北はタイマー開始のボタンを押すと
残り2秒くらいで自分の手を動かした。
『えっ、』
ちゅ、と文字入れしたくなるような光景。
北の狐とAの狐がキスをしていた。
「狐さん同士のキスやな。」
『えっ、あっ……うん、そ、そうだね!?』
「全部、インステァあげといてな。」
『へっ!?今のも!?』
「当たり前やん。記念なんやろ?」
さも当然、といった北に
Aは頬の赤みと動揺を隠せない。
『し、信介君がいいなら……?』
「おん。」
ニコ、と笑う北にAもタジタジである。
焦りを隠すようにスマホをいじるA。
「……せや、もう1枚撮りたいねんけど。」
『もう1枚?』
「ええ?」
『何か意外……良いよ!』
スマホをセットした北はAを手招きした。
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沙羅(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます!頑張って書かせて頂きますっ!!駄作ですが、よろしくお願いします!! (2020年5月15日 19時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 面白いです!最新楽しみにしてます!!! (2020年5月11日 23時) (レス) id: fdb9b132f1 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - みつさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えるとさらに励みになります!全力で頑張りますので、今後もどうぞよろしくお願いします!! (2020年5月7日 11時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
みつ - 本当に面白い。読んでて楽しかったです。次に次にと読みたくなりました。また、楽しみにしてます。 (2020年5月7日 8時) (レス) id: e09414f65d (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - れんげさん» コメントありがとうございます!そ、そそそそんな滅相もない!!読みやすいなんて嬉し過ぎます……!!ありがとうございます頑張ります!!どうぞ今後もよろしくお願いします! (2020年5月3日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年5月1日 20時