師範を嫁にしたい【鬼滅の刃】【宇髄天元】

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no side




「今日は勝てるか？」

『勝つ！』




Aはニッ、と不敵に笑って芽吹を見る。

次の瞬間にはその場に居なかった。





ガツン、と重たい音がして

木刀と木刀が重なり合っていた。





「ｯ……やるな」

『ちぇ、止められちった』




べ、と軽く舌を出したAは

一度距離をとり再び跳躍した。





手首を上手く使い木刀を操る。

袈裟斬りと突きとを絶妙なバランスで使う。





芽吹も少し冷や汗を浮かべた。





「……ｯ、三日でこの成長とか……ヤバいなお前」

『ﾌｯ……！！』





跳ね返されたAは素早く空中で体勢を立て直し

片手を地面について衝撃を吸収する。





「ｼｨｨ──────……」





僅かな呼吸音を聞いて

Aは木刀を構え直し芽吹の動きを予測する。





「全集中…樹木の呼吸【壱ノ型・一木一草】」





横に薙ぎ払う様な太刀筋である。

Aは体を反らして技をかわす。





『ｸｯ…全集中、木霊(・・)の呼吸【肆ノ型・山精木魅】』





Aの筋肉が軋む。

血液の巡りが瞬発的に加速し膨大な力を放つ。





「木霊の呼吸……！？」





ドッ、という踏み切りの音と共に

芽吹の前、右、左、背後から木刀が振られる。





「ｯ……！！」





芽吹も回避するがAの攻撃は止まない。





目の前に現れたAに向けて木刀を振れば

その木刀は空を切る。




「消え……」

『貰った』




ヒュ、という空気が切れるような音がして

芽吹の喉元に木刀が当てられる。




「参った…………」




カラン、と芽吹の手から木刀が落ちる。

遅れて鈍痛が芽吹を襲った。




『は、はは……お師匠に勝った……！ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ』

「痛ってぇ…………」




Aは死にそうな顔で咳をする。




「木霊の呼吸ってなんだよ……教えてねぇぞ……？」

『お師匠の……ｺﾞﾎｯ、樹木の呼吸が合わなくて……
ｺﾞﾎｯ...ｳﾞ自分流...ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ..ｵｪｪｯの呼吸ｳﾞｫｯ』←

「ごめん何て？」←




芽吹はAの背中をさする。




落ち着いたAは

【樹木の呼吸】が合わず自分に合った呼吸を探した所

似た呼吸を会得した為

【木霊の呼吸】にした、と説明した。



『お陰でお師匠に勝てました！』

「嗚呼…やられたよ。強くなったなA」




何かを決意したような顔で

芽吹はそっとAの頭を撫でた。




「……家に帰ったら、大事な話をする」




to be continued

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