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あれから数日。

師範は大人しく部屋に居たのを確認した。





……のだが。





「また勝手に出掛けてやがる!!」





まるで子どもだな!地味だぜ!!





「天元、伝言だ。我が主、Aより伝言」

「あぁ?」





名を呼ばれ空を見上げれば師範の鎹鴉。

濡れ羽色の羽に薄く臙脂色の模様があるのが特徴。





流暢に人の言葉を話す故にいちいち生意気だぜ。





「師範はなんだって?」

「"面白そうなものが()えたので行ってくる"
だそうだ。そのうち帰るとも言っていた」

「はぁ!?」





"視えた"って……【木霊の呼吸】便利すぎだろ。

派手派手だな。





「主は先日の最終選別で残った者に会うつもりだ。
お前が心配することは無い。黙って待ってろ」

「いつも思うが派手に口の悪い鴉だなおい」

「口をきいてやってるだけ有難いと思え阿呆」

「てめぇ!!」





クナイを取り出せば

カア、とひと鳴きして逃げやがった。





「確かに伝えたぞ、主の伝言」

「ご苦労だったな!!
"無理は禁物"と師範に言っとけ!」





再び鳴き声をあげると

那田蜘蛛山の方向へ飛び去って行った。





「……ったく、いつの間に抜け出したんだよ」





しばらく鴉の飛び去った方を見ていたが

地味に時間が過ぎるだけだな。やめだやめだ。





踵を返して今度は自分の屋敷に向かう。





…………どれ位で戻ってくるんだろうな。





師範とは日頃から嫁達も一緒に

食事をするくらい仲がいいと自負してる。





だから、やっぱ寂しいって感じる時だってある。

自分でも地味だと思うがな。





「初めて会った時は嫌いだったんだがなぁ……」





ため息混じりに空を見上げれば

師範と初めて会った時と同じ澄んだ青空だった。

参→←壱



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沙羅(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!!宇髄さんカッコイイですよね……!!もっとカッコイイ宇髄さんを書けるよう頑張りますので、ぜひ続編の方もよろしくお願いしますー!! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - コメント失礼します!宇髄さんは私の推しなので、すんごいかっこいいなあ…。とか思いながら見てます!頑張ってください! (2020年1月30日 21時) (レス) id: 4db94b3ad0 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - めぐちゃんさん» コメントありがとうございますっれ分かります…宇髄さんカッコイイですよね!もっと夢主を素敵な女性に書けるよう、頑張りますね! (2020年1月11日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - コメント失礼します!!宇髄さんはカッコいいし夢主ちゃんもかわカッコよくて面白いです。頑張って下さい! (2020年1月11日 0時) (レス) id: 0087c5132c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年12月29日 21時

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