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芥川「帰るぞ」



芥川は泉の頭を掴んで云う。

中島敦は既に貨物自動車(トラック)に詰め込まれた。


無情にも貨物自動車は

芥川と泉を置き去りにして走り出す。



泉はただ、呆然とその様子を眺めていた。



──────

場所は変わって横浜の港。

着物の男は海に浮かぶ輸送船を眺めていた。



貴方『………』



辺りに船はない。

泳いで船まで行く訳にもいかない。



??「やァ室生(ボス)

貴方『……その様に呼ぶなと云いましたよね』



先日、街ですれ違ったパーカーの男だった。



??「ボスはボスだよ」

貴方『……この組織は、私の我儘で作ったのです。
故に存続させる意味は無い』

??「……大切な友人とお嬢様の為に?」

貴方『辞めても善いのですよ。雪山(せっせん)

雪山「残ってんの僕くらいだもんねェ」




雪山と呼ばれた青年は

ゆっくりとパーカーのフードを外す。




雪山「僕はアンタに命を救って貰って名を貰った。
……辞める理由なんて無いよ」

貴方『……物好きですねぇ』

雪山「僕なんて頼りないかもだけどさ
頼ってくれても善いんだよ?ボス」

貴方『有難う御座います』



白い髪を揺らして笑う雪山に

室生は苦笑してから貨物船を指さした。



貴方『では、彼処まで運んで頂けますか?』

雪山「ボスの杏っ子でも行けるんじゃ?」

貴方『杏っ子が可哀想なので』



成程、と呟いた雪山は

自身の異能【悟り】を発動させる。



雪山「羅刹!ボスをあの船まで!」



異能生命体である【羅刹】が呼び出され

室生を抱え込み宙へ浮いた。



貴方『感謝します雪山』

雪山「どういたしまして!」




雪山は港で見守り

羅刹に抱えられた室生は船まで飛んで行った。




- - - - - - - - - - - - - - - - -

新キャラって云ってもそんなに出すつもり無いです←


.


雪山(せっせん)


・男

・多分20歳くらい

・元は孤児で室生に名を貰った


・異能力【悟り】
異能生命体である【羅刹(らせつ)】を呼び出す
(簡単に言えば夜叉的な←)


・白い髪に黒目でパーカー着用


・室生を"ボス"と呼ぶ

・室生の組織に所属…?

わ→←る



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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年4月29日 19時

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