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no side
Aが寝たことで静かになった車内。
特になにも無く新幹線は東京駅に到着する。
「寝てるやつ起こせよ。」
黒尾の声掛けに寝ている１年を起こす者や
出していた荷物を片付ける者。
Aは黒尾によって起こされた。
「A起きろ〜」
『ぅす……』
ゴシゴシと目をこすりながら起きるA。
若干萌え袖気味の手であくびを隠し立ち上がる。
「一旦学校に戻って荷物置いてから解散な。」
「「はい！」」
慣れた足取りで東京駅の雑踏を抜け
音駒高校へと向かう一行。
「A起きてる？」
『起きてますん……』
「どっち？」
夜久の問いに訳の分からない返答をするA。
人の迷惑にならない様に歩いているのでセーフ。
フラフラしつつも何とか学校に着き
道具を片して解散となった音駒一同。
『お疲れ様でした。』
「お疲れ。今日のデータよろしくな。」
『まとめて休み明けに渡します。』
「おう。」
直井に軽く頭を下げたAは
くるりと踵を返して黒尾達の後を追う。
『テツ、研磨、お疲れ様。』
「Aもお疲れ。」
「……歩くの疲れた。」
『ふふっ、あと少しで駅だから頑張って。』
「……」
ヨロヨロと歩く孤爪に
苦笑いしつつも歩く速度を合わせる２人。
『そう言えばさ、研磨がやる気出してて驚いたよ。』
「あーそれ俺も思った。
あのチビちゃんが原因っぽかったよな。」
『日向翔陽君！
研磨が迷子になった時にあの子も迷子だったよね。』
「そういや居たわ……」
『日向君とか研磨が苦手なタイプかと思ってたよ。』
ね、と孤爪の顔を覗き込むA。
孤爪はそろりと視線をずらす。
「……最初はちょっと……驚いたけど、」
『何か"太陽みたいな子"だよね。
こう……元気の塊ー！みたいな。』
「ま、それを言ったらAも初対面だと
絶対に距離置くタイプだろ。」
『そりゃもちろん。』←
当然ですと言うように頷くA。
黒尾は呆れながらも笑う。
「……Aが小学生の頃も翔陽みたいだったよ。」
『エッ、』
「男子に混ざって外遊びするタイプだったでしょ。
……俺もよく連れ出されたし。」
『…ｺﾞﾒﾝ……』
「ぶはっwww」←
爆笑する黒尾にチョップを入れ
Aは再度、孤爪に謝った。
『……まぁその辺は許してちょ。』←
「……ホント変わらないね。……別に良いけど。」
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作者名：沙羅
| 作成日時：2020年3月25日 22時
