警察もとい公安警察です・５【名探偵コナン】

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貴女side




ぱち、と目が開く。
そりゃもう綺麗にぱっちり。視界良好。


起きた瞬間に頭を覚醒させるのは、
仕事柄？慣れたくはないが慣れている。




のそ、とベッドから這い出て洗面台へ向かい、
顔を洗って入口から部屋の中を眺めてみる。




明るくなってよく見えるようになったこの部屋は
なんかもうキラビヤカ〜って感じで凄い。
無駄に豪華。この部屋に2週間も泊まるの？？
総額いくらになるんだろうね。
私は払わないから良いけど。




視線を感じつつ(・・・・・・・)ゆったり、のんびり部屋を歩く。
あぁ、隠しカメラはあそこか。額縁の装飾の一部。


プライバシーもクソもないな。
どうせ盗聴器とかもあるんだろうし。




『ふぁ……』




昨日は眠過ぎてさっさと寝ちゃったけど……
今日からは気が抜けないな。

体がなまらないように運動もしたいけど、
「潘A」だと厳しいか。




『…………』




"Room Service"とオシャレな筆記体で書かれた
冊子を手に取ってパラパラと中を見る。


予定していた「潘A」は無気力で、
生きるために必要な事を欠かしがちな人物。
食事だってそんなに取らないはずだった。


普通にお腹は空くので辛いところだったけど
「食べろ」と言われたからこれから食事を注文しても
おかしいことは無い。





適当にモーニングを頼んで食事を終え、
ついでに頼んだ絆創膏を頬に貼れば、
もうやる事が無くなった。





『(……2週間これ？逆にしんどいぞ……？？)』





直前まで山積みの仕事をしていたのもあって
突然の休暇状態に戸惑いは尽きない。
あれ、休みって何するんだっけ。





近くに置かれていたリモコンを操作して
テレビをザッピング視聴していく。

傍から見れば適当に変えているように見えるはずだが
私は一応これで情報収集をしている。

零とよく局内のテレビでやってた。
当然、先輩方に怒られたけど。




……そうだ、連絡しなきゃいけないんだった。
組織の息がかかったホテルから連絡するのは無理。
かと言って外出するのも難しいだろうし……




天勝さんからは基本的に流れに任せて来いとの指示。
当然、探ることは探れとも言われてるけど
最初は組織から信頼を得るのが優先。




そのためには"何をしても良い"と言われた。




組織に媚なんて売りたくないけれど、
皆と一緒にいる為にも、覚悟を決めなければならない。




私の手で起こす悲劇は、必要な犠牲、だ。

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