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「A……」
『何。』
「ﾋｨｯ……ご、ごめんよA。
Aが楽しそうにマネージャーしてると聞いたから
僕も嬉しくてつい……」
『……』
イリヤは申し訳なさそうに頭を下げる。
Aは黙って次の言葉を待った。
「…………僕はね心配だったんだ。
百合子が亡くなってAを１人にするのが。
Aが日本に残ると言った時は
本当にどうしようか迷ったよ。
僕は仕事で世界中を飛び回らなきゃならないから
小学生のAを１人残すことになるからね。
頑固なところが似たのかな。
Aはママそっくりの目をして譲らなかった。
そこまで言うなら、って思って
幾つか約束をしてAは日本に残ったよね。」
『……うん。』
Aは壁に貼ってある
拙い字で「やくそく」と書かれた紙を見る。
「定期連絡はしてくれてたのに
Aってば入学してすぐ元気が無くなった。
パパはちゃんと知ってるんだからね？
Aが喧嘩ばっかりしてたの。」
『だって……母さんが居ないのをバカにしたり
弱い奴だけに喧嘩売ったりするのが許せなくて、』
「……うん。」
『だから、私に負けたらもうそんな事するなって。
……でも約束って守る人ばかりじゃないから
負けた奴には立海の子に手を出したのもいるんだ。
私だって、こんなに喧嘩するつもり無かったけど
私が勝ったせいなら、ちゃんと責任を取る。
カジノで強面のおじさんに教わった。
"ギャンブルは借金も自分の責任だ"って。』
「……カジノが役に立つとは…………」
『でも、今は喧嘩してないよ。
ちゃんと真面目に学校行ってマネージャーしてる。
幸村と約束したから。
だから、心配……しないで良いよ。楽しいよ、私。』
Aはへらっとイリヤに笑いかける。
イリヤは一瞬キョトンとしたものの
すぐに笑ってAを強く抱き締めた。
「…………Aが可愛い。」
『わー台無しー。』
「ハハハ、ごめんごめん。
安心したら体動かしたくなったなぁ！
よしA！一緒にテニスしよう！」
『えー……しょうがないなぁ。
どうせなら父さんの技教えてよ？』
「勿論さ！パパの全てを教えよう！」
『やったぁ！』
Aは自分のラケットを掴むと
イリヤと一緒に再び裏庭のテニスコートに向かった。
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オチがなくて泣きそう。
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沙羅(プロフ) - I like chocoさん» コメントありがとうございます！気まぐれ更新ですが頑張りますねー！ (2020年3月9日 14時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - お、面白い！続き待ってます！ (2020年3月9日 13時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2017年6月13日 23時
