・ ページ18
試合の知識ないです.
『人ヤバ……』
女子テニス部のコート周辺には
大勢のギャラリーが押し寄せていた。
中には男子テニス部もいる。
「な、何でこんなに……」
「大丈夫よ、私たち強いんだから！」
「水谷さん！退部届けの用意は良いかしら！？」
『はいはい。ほらここに。』
ヒラリと見せたのは退部届けと書かれた茶封筒。
Aはラケットだけ借りて
服装は体操服に普通の運動靴だった。
『じゃ、時間もないしさっさとやろう。誰から？』
「私よ！」
最初に前へ出たのはダブルスで地区大会まで進んだ
そこそこの実力者。
Aの賭けは３セットマッチ。
１セットをそれぞれ３人と行う特別ルール。
「サーブ権、譲りましょうか？」
『要らない。賭けなんだから
「……そ。
女子生徒はラケットを回す。
Aはどっちでも良さげな顔をしつつ答える。
『
「……残念、
貴女が勝負と言ったのよ。サーブ権は貰うわ。」
『どうぞ？』
Aはラケットの感触を確かめるように
右手で軽く振りながらコートに入る。
「で、では……
ザ ベスト オブ ３セットマッチ。
後輩らしき女子生徒が審判席に座って手を上げる。
「後悔……しないでよね！」
ドッ、と力強い音がして
A側のサービスコートにボールが落ちる。
『おぉ……』
「１５−０。」
Aは特に動くことも無くボールを見送る。
「A……！」
「やはりAさんはテニス未経験なのでしょうか、」
「速さに驚いている様にも見えるな。」
コートの外では幸村達が心配そうに見守る。
再びドッ、と音がして
ボールはAの後ろに飛んでいく。
「３０−０。」
『速いなぁ。』
「それはどうも？ふふ、」
.
「４０−０。」
コートの外ではああ……と声が上がる。
Aはグルグルと肩を回して顔を歪めた。
「さっそく１ゲームは頂きかしら？」
鈴木先輩(笑)がサーブの構えを取る。
勢いよく振り抜かれたラケット。
それはAの右側に叩き込まれる。
これも後ろに飛んでいく……そう誰もが思った。
『よっ、』
パゴッ、と軽やかな音がして
ボールは鈴木先輩(笑)の顔の横を通り抜けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
沙羅(プロフ) - I like chocoさん» コメントありがとうございます！気まぐれ更新ですが頑張りますねー！ (2020年3月9日 14時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - お、面白い！続き待ってます！ (2020年3月9日 13時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：沙羅
| 作成日時：2017年6月13日 23時
