第十五話 ページ17
身体中がズキズキと痛い。
…正直負傷があそこまで痛みを伴うものだとは思っていなかった。
＿皆いつもこんな恐怖に耐えながら戦ってるの…？
怪我、なんてもんじゃない。
普通であれば死んでもおかしくないようなレベルのものだ。痛いのは誰だって嫌だろう。それなのにあの3人は身を呈して、新人の私を守ろうとしてくれている。
｢お返し、しなくちゃね…｣
両手を組み、祈りを捧げる。
手元の護符をナワーブとウィラの元へ飛ばした。
『ありがとう』
2人からメッセージが届く。
少しだけ頬が緩んだ。
＿解読機残り2つ。
ナワーブが負傷状態だが、ウィラと二人がかりで何とか残り二つの解読機のうち一つを九割ほど終わらせた。
『うあっ』
ナワーブがダウンする。
助けに行こうと解読を中断すると、ウィラに引き止められた。
｢…私が行くわ｣
｢でも！｣
｢解読をお願いね。…何だか貴女は行かない方が良い気がするのよ｣
もし私が捕まってもひとりで逃げなさい、と言い残しウィラは廊下の外へ消えていった。
｢…解読、終わらせよう｣
ナワーブが拘束され、写真世界が開かれる。
解読機は残り一つ。
救助はウィラに任せて、とりあえずゲートを開こう。見つけた解読機は幸いにもナワーブが途中まで解読していたようで、点灯まで残り半分だった。
現実世界のウィラがダウンする。
どうやらジョゼフは今写真世界には居ないらしい。
｢あと少し…！｣
最後の解読を終わらせたのと同じ頃、とうとうナワーブが飛ばされてしまった。
＿どうする、私
ウィラの言う通りにこのままゲートに走るか、彼女を助けに行くか。
そんな私の葛藤を見ているかのようにメッセージが送られてくる。
『私のことはいい！』
｢…ウィラ、信じるよ｣
行かない方が良い、と彼女は言った。
その言葉を信じよう。
どうせジョゼフとはまた館で会う。その時に謝ればいい話だ。
Aはゲートへ向かった。
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ゆう - おジョゼかっこいい！ (2021年3月21日 21時) (
レス) id: fdf829f708 (このIDを非表示/違反報告)
シマエナガ(プロフ) - 要さん» そうだったんですね...汗 素敵なお話なので是非残してください！ (2019年2月16日 22時) (レス) id: 56182cb6ed (このIDを非表示/違反報告)
要(プロフ) - シマエナガさん» ありがとうございます！そうなんです、書いた後にそれを知って泣 消すのも勿体なかったのでそのままでいかせて貰いました、、、！ (2019年2月16日 2時) (レス) id: 85394da7f9 (このIDを非表示/違反報告)
シマエナガ(プロフ) - いつも陰ながら応援しています...！ジョセフさんかっこよくて素敵です泣 これからも楽しみにしてます！ それと余談ですが、バレンタインに女性からチョコを渡すと言うのは日本だけらしいです...(でも可愛いお話で好きです...！) (2019年2月15日 23時) (レス) id: 56182cb6ed (このIDを非表示/違反報告)
要(プロフ) - ナ子さん» ありがとうございます〜！そう言って頂けると嬉しいです！頑張ります〜！ (2019年2月14日 7時) (レス) id: 85394da7f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：要 | 作成日時：2019年2月11日 4時
