30話 圧力とスピード感 ページ32
「あれめっちゃAちゃんに似合いそう」
うらたさんの目線の先には綺麗なお姉さんが着てそうな花柄のワンピースが飾られてあった。
「とってもかわいいです…!でも私に似合いそうという点は共感しずらいのですが」
「Aちゃんそんな喋り方だっけ」
「恐縮しすぎました。」
「ふふ、ちょっと試着しない?ほらほら」
「ちょーーちょちょちょ」
ぼけーっと突っ立っていると、うらたさんに手を引かれ強制入店させられた。私の手を持ってフラフラと服を見ては手に取り私の体に当て、戻し、また服を手に取ったと思えば私の体に当てて鏡を見たり……うらたさん、私の服を見て楽しいですか!?
そんなのを繰り返すとうらたさんは1着の服を手に持って移動し始めた。
「えっと…その手に持ってるのは……?」
「これ試着してみてよ、あとさっき言ってたワンピースがこれね」
とても嬉しいことだけれど、何よりどうしてこの人は私の服をそんな真剣に選んでいるんだろうという疑問が頭から離れなかった。
そんなことを考えているうちにうらたさんは店員さんを捕まえていて試着室を既に確保していた。恐るべし速さ。
「あ、この部屋だって。着れたら俺に見せてね?」
うらたさんの圧力に押され試着室に入ると服を2着渡され、うらたさんはにっこり微笑んでカーテンを閉めた。入店からのスピード感が凄すぎて、ここまで体感3分くらい。あまりのスピード感に目の前で閉められたカーテンを見つめながら唖然としていた、いけないいけない。
とりあえず、難易度の低そうな(難易度の低いとは)ニットのトップスに袖を通した。めちゃくちゃ可愛くてこれは1人で買い物しに来たとしても絶対に試着して購入しているだろう。
「うらたさ〜ん…お待たせしました」
私のことを見るとすぐにパッと笑顔になるうらたさん。これでもかというほどのキラキラスマイル。恥ずかしくてどこを見たらいいのか分からなくて挙動不審を発動してしまう私。
「おーめっちゃいいじゃん!!!これ購入確定だなマジかわいい」
「私もこれいいなと思ってました…ありがとうございます、、!」
「まじ?やった〜嬉しすぎる。じゃあ次それね」
それ、と指さしたのは黄緑色の花柄のワンピース。あまり着たことがない柄とお色味をしている、。似合ってなかったらどうしよう…と思いながら私はゆっくりとカーテンを閉めた。
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みみりん(プロフ) - みるくれーぷさん» いえいえ〜!◎ 只今確認してみたら録画が公開されておりました!ミッドナイトの結構序盤の方でお話されておりました…!是非!!(?) (2022年9月17日 3時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ(プロフ) - みみりんさん» ありがとうございます!録画が出たら見てみます! (2022年9月17日 2時) (レス) id: 30587fe9a9 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん(プロフ) - みるくれーぷさん» コメントありがとうございます!!昨日(日付的には今日)のセさんの配信になります…!まだ録画が公開されていませんが、危ない発言は無かったと思いますので近いうちに公開されるかと思います…( ; ; ) (2022年9月14日 21時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ(プロフ) - いつも小説を楽しく読ませていただいてます!占ツクの話とはいつの誰の枠か教えていただくことは出来ますでしょうか? (2022年9月14日 19時) (レス) @page22 id: 30587fe9a9 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん(プロフ) - きよなさん» わぁ!!!ありがとうございます…嬉しすぎて涙出てきそうです()これからも頑張ります! (2022年8月25日 19時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みみりん | 作成日時:2022年7月31日 21時