秘密やで。【snr】

17話 俺にしとき ページ18

センラside


合コン中ずっとアイツの面倒を見ていたのかと思うと心苦しくなる。お酒もあんなに飲まされて、挙句の果てに暴言吐かれて、そんなん俺がイライラしてくる。




こんなに綺麗で、可愛いから。
もう俺の前からいなくならないで欲しい。



もう…俺にしたらええのに。
俺にしたらもう、こんな思いなんてさせないのに。早く自分のものにしたくてうずうずしてたまらない。早く俺が彼氏の座をもらって、Aちゃんをずっとずっと守りたい。でも大切だから、時間をかけたい。


合コンなんて行くから、俺のことなんかきっと選択肢にも入ってないんだろう。


.




Aちゃんを俺の腕から降ろして助手席に座らせてシートベルトを付けた。俺がお姫様抱っこをしてここまで運んできたと言うと、どんな反応するんだろう。可愛いのは確実なんだけど。

そしてなんて無防備なんだろう。すげぇ寝てる。もはやここまで無防備だと怖い。俺じゃなきゃ絶対手を出されてる。ほんとこの子はもう…俺じゃないとダメだと思う。


もどかしい気持ちを胸に抱えながら、俺は車を走らせた。



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……そして、今に至る。
こんなに泣かせるアイツに腹が立ってたまらない。


「怖かったなぁ、気持ち悪かったなぁ、嫌やったなぁ…」
「〜ぅ、ぅん、」


だんだん落ち着いてきた。


「そういえば、体調とか大丈夫？お酒いっぱい飲んだやろ」
「んん、、多分上手く歩けないのと…やっぱり気持ち悪いのと頭が変な感じ…します」


さっきまで沢山泣いていたから目元が少し赤くて、まだ目に涙が溜まっていて涙目で、そして控えめに下から上目で見上げられて、、マジで可愛すぎてヤバい。


「そうかぁ、しんどいな…とりあえず部屋の前まで送るな」
「すみません……ありがとうございます」



「またお姫様抱っこしたろか？」
「ん、"また"とは」
「居酒屋から車までAちゃんのことお姫様抱っこで連れて行ったんよね〜…歩けんやろ、ちゃんと掴まっとき？」


小さい悲鳴をあげながらも大人しく俺に掴まってお姫様抱っこされた。Aちゃんは恥ずかしいのか必死に目から下を両手で抑えている。チラッとAちゃんのお顔を見るとビクッと体を動かして目をキュッと大きく見開いた。それが可愛くてふふっと微笑むとまた小さい悲鳴をあげた。

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