Zoe (ページ23)

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Yuta side

ヘチャンにすっかり連れていかれたマークはもう開き直ってずんずん海に進んでいった。いつの間にかドヨンもジェヒョンも海の中に。

「見て、あそこワカメたくさんある」

YT「さっきドヨンがワカメスープ言うてたとこやん」

「そうなの？ワカメスープ食べたくなってきた」

ワカメを指差すAにワカメを持ってきたのはヘチャン。びしょ濡れのその手からワカメを受け取ると今ちょうど話してたの、ありがとうって笑うA。

HC「海入りたくない？」

「入りたくないよ。ベタベタするし、日焼け止め落ちちゃう」

HC「嘘つけ。プール好きって言ってたじゃん」

「プールと海は違うよ、ね？悠太くん」

YT「同じようなもんやろ」

HC「ユタヒョンさすがー！」

「え、ほんとにだめだよ」

そんな思いも虚しくAはヘチャンにお姫様抱っこされてしまった。しっかり掴まってて、と言われた通りにヘチャンの首に腕を回してるから可愛い。

「ここ、ここくらいでいいよ！ここ！」

HC「ん〜？聞こえないよ〜」

「まってわたし水着じゃないから！」

HC「俺も水着じゃないけど？」

結局おしり辺りまで浸かるくらいのところで降ろされたAは声にならない悲鳴をあげてヘチャンにしがみついた。意外と波が高いから心配してたけど、ヘチャンがいるから平気そう。

TY「入ったの？！大丈夫？！ヘチャンの無理やりじゃない？！」

「ちょっと無理やりだけど…でも楽しかった！」

YT「ちょっとどころか大分無理やりやったけどな」

TY「無理やりなんだ…。楽しかったならいいけど」

テヨンが心配して頬を撫でると猫みたいに目を細めて笑ったAは本当に楽しそうで。俺は水に入んなくても楽しかったし最高だと思ったから、Aもそうだといいなと思った。

全員で写真を撮って、上に向かう。こういうときは走った方がいいと走り出すテヨンの横を、マネヒョンとメイクヌナたちがAを連れて走ったのはいい思い出になるかな。

ヘチャンのせいで怒られるAは少し可哀想だけど、楽しかったと笑うAの笑顔があればそれで良い。あんなに焼けないか心配されていたAだったけど、その後も焼けることなく真っ白だったので、メイクヌナたちは少し過保護すぎるんじゃないかと俺たちふたりしかわからない日本語で話したのもいい思い出。