秘密主義のサブマネちゃん。 (ページ10)

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『わ、ほんとに誰もいない秘密の場所って感じ、よくこんな所見つけられたね』

生憎今日の夜空は曇って星は見えないけど彼女がいるからそんなことはどうでも良くなっちゃうくらいに俺は彼女の沼にハマってる。結構この業界を見てきてるからアレだけど、女性とかからよく連絡先を交換しましょうとか声をかけられるのに、彼女からはそんなこと一言も言われなくて。

最初は正直皆嫌気がさしていたとおもう、マネはずっと男だったし、サブマネとかいるのかよ、みたいなね。人数が多かったから仕方なく納得したって感じだった。でも今はいなきゃ行けない存在になってて俺の中ではいちばん怖い存在になってる。

これも本当かは分からないけど、彼女のプライベートのLINEを持っているのは俺だけだって彼女は言う。それだけ信頼を寄せてくれてるなら本当に嬉しいけどね。

『蓮くん、なんか考え込んでるみたいだけどどうかしたの？もしかして、今日曇ってるからとか？私が晴れ女だったら良かったのにねぇ〜』

「なんもないよ。Aちゃんがどこかに行ったらやだなって思って」

『…私がいなくなる？急にどうしたの。なんか怖い夢を見て目が覚めた子供みたいになってる』

どこにも行かないよっていうその言葉を100％信じられたら良かったのにね、今のAちゃんじゃ半分も信じられないんだ。捕まえてないとすぐどこかへ行ってしまいそうで、ときどき不安になる。