秘密主義のサブマネちゃん。 (ページ29)

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「…え？！Aちゃんが倒れたのかと思ってほんとに心配した…皆とりあえず呼んでくる！」

『あぁ、なんかめんどくさくなっちゃうからダメ！とりあえず滝沢さんに連絡するから内緒だよ』

何も無かったかのように戻ってって言われて戻ったけどなかなか落ち着けなかった。

「あれ、ラウ。マネいた〜？」

「んーん、見つかんなくて。代わりにAちゃん見つけたからすぐに来てくれるって言ってたよ」

メンバーの皆に心の中で謝りながらそう答えた。それにしても何があったんだろう、それにどうするつもりなんだろう。僕にはまだまだ分からないことだらけだった。その日の仕事終わり、Aちゃんは僕を呼び出して少し話をしてくれた。

『叔父さんが、警察官で護身術くらいは教えて貰ってたから…決してこれは秘密にしてたわけじゃないよ』

「あのマネは結局どうしたの？」

「滝沢さんがクビにしてた。だから新しいマネに変わると思うんだけど、それ迄は私が皆のマネージャーになるみたい」

「あの日、何があったの。マネとAちゃんと」

『あの人…結婚してるのに私のこと口説いてきて、しつこくて。拒否し続けたらストーカーされて家まで入ってこられて倒れちゃったの、まさかここまでされるとは思わなくて、ね』

「…そうだったんだ。でも何も無くてよかった、ほんとに」

『ありがとう、ラウちゃん。皆に言わないでおいてくれて、滝沢さんからマネのことは伝えてもらうことになったから、もう少しだけ何も言わないでね』

ごめんね、そう言ってAちゃんは僕を抱きしめた。