Blues (ページ33)

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周りが潰れてく中Aちゃんだけはしっかりした手つきでジョッキに手を伸ばしてた。

ちゃんとセーブできる子なんだなって

そういう可愛げのなさそうなとこは、少し気に食わないけど酔って面倒になる女たちよりかは全然まし。

不意に合った視線

話しかけるきっかけが欲しくて少し意地悪してみた

元「顔、能面みたいになってるけど笑」

「能面って、笑」

少し困ったように笑う彼女。

俺よりも年下かって疑うくらい大人びていたAちゃんは簡単に俺に刺さる表情をするから困る

元「うそうそ笑 Aちゃんが可愛くてつい揶揄っちゃったごめんね？」

「かわ、」

、そんなかわいい顔するんだ

他にどんな表情を見せてくれるのか知りたくて
指を絡ませてみたら、ノッてくれた

今日ついてんなって思った。

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いつも通りホテルの受付をして
黙ったままの彼女を引っ張るようにして部屋に入った

もう酔いなんて覚めているはずなのに拒む様子を見せないから、まあ流れで最後までしてしまったわけで

仕事柄、彼女を作ったりすると色々と大変だってのも重々承知していて芽生えそうなこの気持ちには気づかないふりをして蓋をした。

でも、彼女とこのまま一夜の間違いで済ませたくも
無かった俺は都合の良い関係をとった。

いつもの癖で火をつけた煙草

彼女の顔は一瞬曇って、こんな大人びてんのに
煙草嫌いなんだとか思った

そのくせ俺の煙草を見つめる目はどこか色っぽくて
吸ってみる？なんて聞いたら口を閉ざすから

可愛くて愛おしくなってしまってキスをしてみた

匂いってずっと忘れないっていうし、

俺のことも忘れないでよって約束のキス。

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