か す み ば し ら。

悪夢は見たくない！ ページ7

「……なにしてんの、時透君」

腕を掴んで引き留めたい。でも振り払われる。いつものAと全然違くて、焦る。

「A…？」
「言ったよね、別れるって。もう嫌いなんだよ。引っ付いてこないで」
「…？？」

疑問。と、焦り。
だって、ついさっきまで俺に構って構ってって、そっちから来てたのに。

不快感を露にして、僕を見る。
彼女が息を吸い込んで＿＿＿＿






…目が覚めた。

もう、陽光がぽかぽか差していた。良い天気だけど気分的には最悪だ。

心臓の鼓動が激しい。汗がひどい。

「…ぐ、げほっ……！」

喉に何かがつっかえた気がする。苦しくて、勢いよく咳こむ。
…何、今の夢…

一人で悪態をつく。最悪。こんな夢で目が覚めるなんて。
そもそもAが僕を嫌うわけ＿＿＿＿

「……」

少し心配になってきた。
また失うのかと思うと…
布団の中、暖かい筈なのに冷や汗が出る。

「……ふう、」

落ち着いたら、Aのところ行こう…





「…時透君？」
「……」

どういうことだ、これは。
私の家に朝一番で来たと思えば抱きついてきて離れない。

身長差はあまりないから、首筋に時透君に髪が当たってくすぐったい。

「何かあった…？」
「…あった」
「…言ってくれる？」
「もう、解決したから良い……」

そう言って、やっと離れる。結構長くぎゅうぅってしていた。

そっぽ向いて、ごめん、と小さく謝る。



「……僕の事、嫌い？」
「え、なんで？大好きだよ！もうこの世で一番くらい大好き」
「……そっか」

夢だとわかっていたけれど
正直焦ったんだ、

お風呂に入りたい→←夫婦ではない

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