貴方の"ココロ"には (ページ9)

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優しい人ページ9

私はパーティ会場を抜け出して裏庭へとやってきた。

ドンッ

A「わっ。ごめんなさい！」

笹野崎「痛ぁい。あら？あなたどこかで」

A「笹野崎…さん」

笹野崎「その声もしかして貧乏人？？うそでしょ〜何そのカッコ。貧乏人がセレブきどり〜？」

湊「やぁね〜貧乏人がどういうつもりかしら」

奥戸「貧乏人はなにしたって貧乏人なのよ」

ドンッ。

私は思いっきり突き飛ばされた。

グキッ。

A「いっ…！」

その衝撃で足を思いっきり挫いた。

痛くて思うように立てない

笹野崎さんは近くの噴水に私を引きずった。

笹野崎「貧乏人はここがお似合いよ！」

バシャ。

A「っ……！」

セットしていた髪は濡れ、メイクも水で落ちてきている。ドレスはビチョビチョ。

9月に入るとまぁまぁ寒い時期。

全身ビショ濡れの私は今にも風邪を引きそうなくらい寒い。でようとするも足がいたくて動けない。

目の前で嘲笑うかのように立つ3人。

涙が出そうになったその時……。

類「そんなことして楽しい？」

白いタキシードを着た花沢類がいた。

笹野崎「花沢類さん！？なぜこんなところに…」

類「そんなことして楽しい？って聞いてるんだけど。」

湊「あ、あのこれは！」

類「早く俺の前から消えてくんない？」

花沢さんがそういうと3人はそそくさと立ち去っていった。

類「大丈夫？」

私はお礼を言おうと立ち上がるが足が痛くて思わずよろめく。

トサッ。

よろめく私を咄嗟に花沢さんが受け止めてくれた。

A「あ、あの…有難う御座います！この前も…」

類「ん？どこかであったっけ？」

花沢さんはキョトンとした顔をした。

A「あ、あの……非常階段の…」

類「あぁ、あの時の。ふっ。」

花沢さんはなにかを思い出したのか、口元を緩めた。

その表情に一瞬だけドキッとしてしまった。

類「あ、足痛むの？」

花沢さんは私の足をみた。

A「だ、大丈夫です！歩けますし」

私は強がって花沢さんから離れ噴水を出た。

それをみた花沢さんは眉をよせ私のことをじっと見た

類「ほんとに？」

私はなんとも言えない威圧感に打ちのめされた。

A「………少しだけ」

花沢「こっちきて」

花沢さんに促され近くのベンチへと腰をかけた。