○ ページ16
Ren side ――
窓から見えるネオンを横目にふと腕時計に目をやると、針は11:45をさしていて。
「やべぇ遅くなった…。」
有難いことに今日は俺が単独表紙の雑誌の重版記念でスタッフさんがごはん会を開いてくれた。
そんな俺のために開いてくれる会を断る訳にはいかず。
久しぶりにお酒を入れたほろ酔い気分で盛り上がりすぎて今に至る。
早く康二くんに会いたくてタクシーで帰路について、最近貰えた合い鍵を使ってそっとドアを開けた。
そして寝室を覗くと、布団を頭の上までかぶって寝てるっぽい人影。
…頭の上まで？
「康二くん、寝てる？」
聞いてみても返事はない。
そして盛り上がった布団からはすすり泣く声。
一瞬で酔いが醒めたと同時に、嫌な予感がする。
「…ねぇ、顔見せて。」
布団をめくると、そこには顔を涙で濡らした康二くんの姿。
｢えっ、どしたっ、」
『ぐずっ、めぐきゅん…おそい〜…』
俺の言葉を遮った康二くんの小さな力で引き寄せられるまま、とりあえずその背中をさする。
「…康二くん、また怖いこと考えてたの？」
『うぅ〜…ぐずっ、帰ってこんねんもん…
めぐきゅん、抱っこ…。』
康二くんが俺を「めぐきゅん」と呼ぶとき。
それは、康二くんネガティブモード。
そしてとびっきり甘えてくれる俺にとって至福の時間でもある。
｢はいはい、抱っこね。｣
心の中でガッツポーズをしながら康二くんを起こして俺の膝の上に向かい合わせで乗せた。
『うぅ…連絡してよぉ…』
｢あ、忘れてた…｣
『なんで忘れるん…もうめめなんか嫌い…！』
｢康二くんごめんね？｣
『いやや〜！』
｢康二。｣
熱い眼差しで真っ直ぐ見つめる。康二がこの目に弱いことは知ってる。
『…明日ずーっと甘かしてくれたら、許す。』
｢はは、分かった分かった。可愛いなあもう。｣
仲直りの印に、前髪をあげて額にキスを落とす。
『んっ…』
触れた俺の冷たい唇に思わず色っぽい声が漏れちゃう康二くん。
あぁ…理性、頑張れ。
ここでがっついては男がすたるぞ、俺。
｢…寝よっか。｣
『ん、めぐきゅん…』
｢ん？｣
『ありがとぉ…』
へらぁっと俺に向けて笑う康二くん。
は…可愛すぎ。
自分のニヤケ顔を見られないように、康二くんをすっぽり包み込むように抱きしめて、ふたり眠りについた。
Affectionate boy ... 愛情深い男の子
．
Case4 End .
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あきさん！コメントありがとうございます！！そう思ってもらえる作品が作れてほんまに嬉しいです( ; _ ; )！！1番嬉しい褒め言葉が聞けて喜んでます！！これからも期待に応えれるように頑張ります！！素敵なコメントありがとうございました！！ (2020年7月13日 0時) (
レス) id: 9366bbf9ec (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 今回も素敵な作品ありがとうございましあ(;o;)何度も読み返してしまうくらい作者様の作品がだいすきです！これからも楽しみにしております(^-^) (2020年7月12日 17時) (レス) id: 1c418bb080 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆきちゃんさん» いつもありがとうございます(*^_^*)リンクできててましたかね…！私的に凄いパワーワードやなって思ったので書いちゃいました（；＿；）ほんとに幸あれですね（ ; ; ）平和に幸せになってほしい。（ ; ; ） (2020年6月25日 1時) (レス) id: 9366bbf9ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃん(プロフ) - 実際のライブとリンクしながら読みました…泣きそうううう。こーじに幸あれと願いますほんと…！ (2020年6月22日 12時) (レス) id: 2e7657af2c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆきちゃんさん» いつもありがとうございます(*´∀｀)こっそり始めてました（笑）更新頑張ります！ありがとうございます！ (2020年5月30日 16時) (レス) id: a4db884c5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 .
| 作成日時：2020年5月15日 23時
