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あなたと警戒心 ページ26

とりあえず杏寿郎くんは心を落ち着かせたようで、咳払いをした。


「さて、本題だが!ここ最近、銭湯へ一人で行った女性が行方不明になっているという事件が起きていた!」


杏寿郎くんの話をまとめると、その行方不明事件は先程倒した鬼の仕業だったらしい。
下級の鬼なのに知能があり、元々十二鬼月の下弦の鬼だったみたいだった。

彼に教えて貰っているから鬼の知識はある方なので、驚いた。

そんな危ない鬼が身近にいたなんて。


「まず先に君にこの話をしておくべきだった!すまない!」

『ううん、謝らないで』


普通は知らないことなのだから。
任務上の情報を部外者に話すのはいけないことだろうし、仕方の無いことだ。


「そして、A!先程も言ったが君は自分が女性としての自覚があまりにも無さすぎる!」

『そうかな...』

「夜に女性一人が無防備に歩いていたら鬼だけではなく男にも襲われてしまうぞ!」

『か、返す言葉もございません...』


人に藤の花を渡すのになぜ自分では持って歩かない!
もう少し警戒心をもて!
と次々にお叱りを受ける。

正論すぎて何も言い返せない。

「そもそも君は美人なんだ!狙ってこない男はいない!それが心配で仕方ない!」


急に彼に美人、と言われて頬を赤く染めてしまう。
彼にそう思われていてとても嬉しかった。


『ご、ごめんなさい』

「分かればいい!」


腕を組んで私を見るあなた。
今度から銭湯ではなく、煉獄家でお風呂に入るよう言われた。

随分とお怒りの彼には頷くしか無かった。

ついでに実家にも顔出せるし、一石二鳥か、と自分に言い聞かせる。

するとちょいちょいと手招きをされたので何かと思い、近づく。


「やはり分かっていないな」

『え?』


ぐいっと彼に引き寄せられ、彼の腕の中に閉じ込められる。
顔を首元に押し付けられすんすんと匂いを嗅がれる。


「いい匂いだ」


低くて甘い声が響く。
全身が一瞬で真っ赤になったであろう。
夜風で冷えた身体が一気に熱くなる。


「先程言ったばかりなのに、警戒心がない。このまま俺に食べられてしまうかもしれないんだぞ」


耳元で囁かれた言葉は私にとって刺激が強すぎた。
何も言えず、抵抗すらできず、ただ耐える。


「ふふ、愛らしいなあ」


そういうとあなたは私の額に口付けをした。

あなたと血鬼術→←あなたと失態



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ねむこ(プロフ) - 柑橘蛍さん» 柑橘蛍さんコメントありがとうございます〜!わかります.....推しは尊いですよね....読んでくださってありがとうございますー! (2021年2月12日 12時) (レス) id: 81a8bcf75d (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 今日も今日とて推しが尊い…! (2021年2月10日 0時) (レス) id: c6603d0c65 (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 晶子さん» はじめまして!コメントありがとうございますー!記憶したい!?!そこまでですか〜!?感謝です... (2021年1月17日 0時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)
晶子 - 初めまして!何ですかこの神作品は!?最高です( ; ; )何度も読み返してしまいます。。!!もう記憶してしまいたいくらい!! (2021年1月15日 20時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 沙希さん» こちらこそありがとうございます...!!!!!!長編なので大変でしょうけど最後までよろしくお願いします...! (2021年1月10日 13時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむこ | 作成日時:2020年10月28日 8時

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