◆ ページ3
またやっちゃった。
涼太くんを困らせた。
結局、逃げる事しか出来てない。
俺は未熟な子どもなんだ。
「あれ、弟くんじゃない。」
「んぁっ、あ、阿部さん。」
「舘様と一緒じゃないんだ？」
「涼太くんはスイーツに夢中で…。」
「スイーツ？和菓子じゃないの？」
「色々あって涼太くんは洋菓子の勉強を始めたんです。その勉強と交換条件に教育係を務める事になってそれから、遠かったような気持ちになって…あーもう、俺が女々しいから、うじうじして嫉妬なんかしてるから、ダメなんすよね。分かってるんです。」
同じ事を繰り返しても嫌われるだけ。
涼太くんを困らせて何がしたいんだよ、俺。
「取り敢えず、家に帰って話し合ってみたら？きっと、舘様は追いかけてくるから。」
「…分かりました。」
俺の小さな火種、それを燻らせたせいで…涼太くんに迷惑をかけるつもりは無いのに。
それなのに、俺は…。
「…蓮。」
家の前でばったり出会った。
気まずい。
超絶、気まずい。
涼太くんはいつだって真っ直ぐな瞳をしている。今はその目を見るのが辛い。
「…涼太く…っ！？」
俺、涼太くんに抱きしめられている。
涼太くんがこんな大胆な行動に出るなんて予想外すぎて何も出てこない。
「…蓮は俺の態度とか、諸々、悩んでるかもしれへんけど…。それは申し訳ないと思ってるけど…。ただ、今、はっきり言える事が一つある。俺には蓮しか居らへん。」
耳元でそう言う。
涼太くんの真っ直ぐな想い。
「え？」
「……聞こえてるやろ。それでも、分からへんとか言うなら、簡潔に言ってやるわ。俺の前から勝手に居なくなるな。」
「…っ、涼太くん。」
「泣く意味が分からへん。」
「だってぇ…涼太くんにそんな風に言われるなんて思っていませんでしたから。」
「俺やって、そういう台詞は直接的に言わへん。でも、蓮がそれを欲しているなら…求めているなら…応えるのが恋人としての責務やろ。」
聞きましたか！？
涼太くんの口から「恋人」というワード。
それだけでドキドキしてしまう。
「な、何、照れてるんっ！阿保か、こっちが恥ずかしくなるやろ。」
「嬉し過ぎて心臓、撃ち抜かれました。」
まさにキュン死ですよぉ。
涼太くん、言葉選びが上手いんだから。
「この一連で俺の悩み、速攻で消えましたよ。」
「…そうか。それなら、安心だ。今日は俺がティラミス、作ってやる。」
「良いんですか！？」
「お詫びやから。」
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赤雪(プロフ) - あきさん» パスワードを外して、公開いたしました。まだ、二話のみですが、宜しくお願いします！！ (2022年10月31日 21時) (
レス) id: e2d8ee24ac (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - そうだったのですね。楽しみに待ってます (2022年10月29日 22時) (レス) id: 3ef54a4269 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - あきさん» コメントありがとうございます！本編作成中のため、現在、パスワードを設置している感じです。二、三話作りましたら、開放するつもりなので申し訳ございませんが、少々お待ちくださいませ。 (2022年10月29日 22時) (レス) id: e2d8ee24ac (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 移行おめでとうございます。移行先のパスワードが分かりません。教えて頂けると嬉しいです (2022年10月29日 22時) (レス) id: 3ef54a4269 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！めめだて、良きですよ！更新がマイペースで申し訳ございませんが、完結まで頑張りますので宜しくお願いします！！ (2021年3月5日 15時) (レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤雪
| 作成日時：2021年2月24日 0時
