わたしの兄はひとごろしです。【呪術廻戦】

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「‥‥もう暗くなってきたから帰ろうか、A」

「‥‥‥‥‥」

「‥‥‥A？」








いやだ。かえりたくない。

おにいちゃんがしんぱいそうにAのこと見てる。


おにいちゃんがつないでくれてる手を、ぎゅっとつよくにぎった。この手をはなしたら、おにいちゃんがどこかへ行ってしまいそうな気がしたの。


いやだ、おにいちゃんともう会えなくなるなんて。いつもみたいにあそべなくなるなんて、そんなのやだ。









「‥‥‥A」

「‥‥‥かえりたくない」

「ずっと会えなくなるわけじゃないんだ。そうだ、夏休みには帰ってこれるよ。そしたら家で花火しよう。ほら、Aの好きな夏祭りにも一緒に行こう？」

「やだ。やだやだ。おにいちゃんとずっといっしょがいい」

「‥‥‥A、」








おにいちゃんがこまったかおしてる。









「‥‥‥おにいちゃんは、Aとあえないのいやじゃないんだ」









だから、こまったかおするんでしょ。









「そんなわけないだろう、A」



「‥‥ほんとに？」

「Aに会えなくて寂しいのは、本当は私の方だ。‥‥強がってたけど、本当はね。Aと同じくらい寂しいよ」

「‥‥‥‥‥」

「ほら、A。じゃあお兄ちゃんと約束しよう。夏休みには絶対帰ってくるから、その時に、Aがしたいこと全部しよう」








ね、っておにいちゃんがAに笑いかけた。

‥‥‥ほんとは、いやなのに。おにいちゃんに行ってほしくないのに。








「‥‥約束やぶったらAのごはんのピーマンぜんぶたべてもらうから」

「それ、Aがピーマン嫌いなだけだろう？」








ゆびきりげんまん、うそついたらピーマンのーますっ。

ゆびきったっ。








「‥‥‥やくそくだよ」

「うん、約束」

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