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8. ページ8

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横山「あ、コイツ村上。俺はヒナって呼んでるんやけど」





『村上、さん…漫画の人?』




村上「漫画?何やねん、それ」





横山「あー…大倉にヒナが借した漫画返ってこおへんって話したから。まぁ、逃げたけど」





村上「せやった!くっそ、あいつ…」









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悔しそうにぎりぎりと唇を噛む村上さん。




すると、今度は私に視線を向けた。







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村上「せや、君の名前なんなん?」






『あっ、橋本です!橋本A』





村上「おー、宜しゅうな、A!」









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おぉ、いきなり名前呼び…まぁ、いっか









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横山「…」




村上「せやった、俺ら帰るんやった」





『あっ、足止めしてすみません!じゃあ、私はここで「ちょ、橋本さんも良かったら…一緒に帰らへん?」









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先輩方の足を止めてしまい、慌ててその場を離れようとしたら



私の声に横山先輩の声が被さった。









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横山「…同じ電車、やろ?せやったら、途中まで…」









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あぁ。



横山先輩、気付いてたんだ。





何かもう、それだけで泣きそうなくらい嬉しい。






寒さのせいなのか、赤くなった頬を人差し指で掻き 口元をもこもこのマフラーに埋める横山先輩に、一度だけ頷いて見せた。









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村上「へぇ、ヨコとAって毎朝電車が同じなんや」





横山「まぁ、話すのは今日が初めてやけど」






村上「お前が女子に話しかけるっちゅう事は、ネッシーが発見された事くらい大事やもんな」






横山「お前なぁ…そこまで言わんでええやろ」







『あはは…』









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徒歩通学の村上さんが駅まで見送るって言ってくれて、3人で肩を並べて帰っている。のだが…





村上先輩と横山先輩の間って⁉




え、なに。発作が出そうなんだけど。




緊張し過ぎて、笑顔もやや引きつっちゃってんだけど。









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作者名:ちゃこ。 | 作成日時:2020年1月5日 2時

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