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翌朝。
いつもより早く起きて、人生で初のメイクに挑戦した。
昨日の夜、寝る前にメイク動画を見て 学校で使えるメイクっていうのを勉強。
横山先輩に気付いてもらえたらいいな、なんて。
手が小刻みに震えながらも マスカラを付けて、チークを薄く広げて。
最後に、真琴からもらった"とっておき"のピンクのリップを付けて。
1時間半掛けてメイクが終わり、じっと鏡の中の私と睨めっこ。
初めてにしては…上出来か？
メイクに時間取られたし、これで行くしかない！
ばたばた身支度を済ませて、バッグを片手に部屋を飛び出した。
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『はぁっ、は…きっつ…』
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体育の時より走ったんじゃないか、ってくらい全速力で駅まで走ったもんだから
前髪がすんごい乱れた。
せっかくメイクしたのに！
バッグの中から慌てて鏡を取り出し、片手で前髪を手早く整える。
すると、間も無く目の前に電車が到着。
心の準備出来てないんですけど⁉
うぅ、横山先輩気付いてくれるかな…
バクバクと、高鳴る胸を抑えながら 電車の中へ。
すると、いつもの定位置に座って携帯を弄る先輩の姿。
パッと顔を上げ私と視線が交われば、口角を上げ笑みを浮かべて見せた。
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横山「おはよう」
『お、おはようございますっ』
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ぺこっ、と頭を下げ いつもの、横山先輩の向かい側に座ろうとしたら 思いがけ無い発言が耳に入った。
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横山「せっかくやから隣、おいでや」
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作者名：ちゃこ。 | 作成日時：2020年1月5日 2時
