明日デートしよ ページ48
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『お帰り、』
「ただいま、」
福岡に戻り、自宅に帰るとAが玄関までお出迎えに来てくれた。待ってましたというように満面の笑みで。
『うわあ、ちょっと焼けた、』
「そう?」
『うん、』
「お風呂入っていい?」
『うん、準備できてるよ』
「ありがとう、」
何も言わなくても俺のしたいことがわかっているなんてさすが。幼馴染だからってこともあると思うけど。よく出来た嫁、なーんて言ってみたかった。
「ねえA、」
『んー?』
「明日、どっか出かけよっか」
『え、どうした突然』
「いや、自主トレ行ってたから会うのも久しぶりだし、どっかデートでもって」
『別に、わざわざ疲れることしなくていいよ』
「デートしたくない?」
『したくないわけじゃないけど…晃が疲れるくらいならしたくない』
「えー」
『いいじゃん、家で』
「家なら何するかわかんないよ?俺」
『何、欲求不満?』
「そうとも言う」
『ふは、何それ』
くだらなさそうに笑ったAが俺の横に座る。Aに触れたくて、ぎゅっと抱きしめるとAも俺の背中に手を伸ばした。
「A、」
『うん、』
「好き、」
『何、今日はデレだね』
「だね」
『あたしも晃好きだよ』
「ね、やっぱり明日デートしよ」
『何で?』
「Aと結婚したって見せびらかしたいから」
『意味わかんないけど』
「やっと堂々とできるって話し、」
『隠してたの?』
「一応、」
『まあ…確かに手繋いで歩いたことない…』
「ね、ほら、だから、ゆっくり散歩がてらショッピングでもどう?」
『…行く、』
俺から離れたAは嬉しそうに笑ってて、そんなAを再び抱きしめると、幸せそうにふふふと言う声が聞こえてきて俺も幸せになる。
『デートだ、』
そんな小さな幸せ、コツコツ貯めてこうね。
(晃!あれ見て!高校の時食べたクレープ!)
(なんかすごくね?運命、)
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いちか(プロフ) - りりりさん» ありがとうございます!きゅんきゅんしましたかね?良かったです。結婚式や子どもが生まれた話など書いてほしいとのお話もいただいてますので検討中です◯ありがとうございました! (2019年2月24日 0時) (レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
りりり - 更新を楽しみにしていた一読者です。ものすごくキュンキュンしながら読ませていただきました。家族となった2人のお話の続編も楽しみに待っております。 (2019年2月22日 12時) (レス) id: a5ef03bd84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちか | 作成日時:2018年10月28日 20時