僕を好きだと言う泣き虫 sh7

それまで付き合います (16) ページ19

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『あ、巨くーん！』





ある日の試合前。昨日先発登板で見事勝ち星がついた巨くんこと東浜巨選手を見つけて手を振った。あたしを見つけてか否か満面の笑みで手を振り返してくれた巨くんは今日もイケメンですね。





16「Aさん、」

『昨日お疲れ様、』

16「うん、ありがとう」

『勝ててよかった、』

16「Aさんが試合前に連絡くれたおかげ」

『ごめんね、昨日行けなくて』残念

16「全然、今日会えたもん、嬉しい」

『へへ、可愛いなー』

16「もう可愛いやめない？俺もう28歳、」

『だって可愛いんだもん、』

16「俺、晃さんのAさんだって知ってるけど、いつでも奪おうとする気持ちはあるからね」

『え、ちょ、待って、それは』

16「…ふ、焦りすぎ」

『そんな美しい顔してかっこいいこと言われたらあたし揺らいじゃう、！！』

16「そんな涙目で訴えたってやめないからね」

『晃に怒られそう、』

16「ふは、ほんとそれ」

『ふふ、晃に捨てられたら巨くん拾ってね』

16「晃さんがAさん捨てるわけないよ」





絶対離さない、と笑ってくれた巨くんは背中をぽんと叩いてくれた。あ、イケメンのそれはずるいね、かっこいい。





16「晃さん、もうすぐアーリーワークから帰ってくるんじゃないかな」

『あ、ほんと？じゃあもう少し待ってます』

16「じゃあそれまで付き合います」

『ふふ、よろしくお願いします』





今日も巨くんはイケメンだ。





(あ、巨、Aの子守ありがとう)
16(いいえ、Aさん可愛いから)

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