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ーAside

次の日、私は仕事終わりの悠莉と氷月を捕まえた。



悠莉「…何?」

A「2人に話があるの。
今日時間ある?」



悠莉は氷月と顔を見合わせて小さく頷いた。



悠莉「分かった。」

A「ありがと。」



2人と入った店はいつもの居酒屋ではなく、ちょっと高級な個室のある店。

喧騒のない、静かな場所で話したかった。

そして、私は2人に全て話した。



A「──────だから、もう好きな人なんて作らないって決めたの。
…悠莉、今まで黙っててごめん。
ずっと怖かったの、こんな話知ったら、悠莉が離れていくんじゃないかって。」

悠莉「…バカじゃないの。」

A「う…。」

悠莉「…ったく、何年親友やってると思ってんのよ。
今更そんなことで離れる訳ないでしょ。」

A「悠莉…。」

氷月「シノさん…。」



氷月を見ると、彼女は大粒の涙をボロボロと流していた。



A「な、え?
なんで氷月が泣くのよ。」

氷月「だって…、2人が喧嘩したから…っ!」

A「ご、ごめん…?」

氷月「私、シノさんと悠莉さんがすごく仲良くしてるのを見るのが好きで…っ。
2人とも、お互いのこと信頼してるのがよく分かるから…、だから、それをもう見れなくなるって思ってたから…っ。」

悠莉「あー、ごめんごめん。
ほら、泣き止んで。
今日勘定全部シノ持ちだから。」

A「は!?」

悠莉「何よ、それくらいいいじゃない。」

A「ウワバミが何言ってんのよ!
あんた絶対際限なく飲む気でしょ!?
私のこと破産させる気!?」

悠莉「自己破産の手続きならしてあげるわよ。」

A「あんたには絶対頼まないから!」



いつものように言い合いをしていると、氷月が笑った。



氷月「ふふっ。」



その笑顔にほっとして、私は言った。



A「氷月の分は出してあげる。」

悠莉「私のは?」

A「あんたは自分で払いな。」

悠莉「ちっ。」

A「ちょっとあんた今舌打ちしたでしょ!」



こうやって、悠莉と氷月と3人で笑って。

それが、幸せで。

ずっとこのままでいいと思った。

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設定タグ:長谷川慎 , THERAMPAGE , 川村壱馬   
作品ジャンル:恋愛
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Nayuu(プロフ) - おおおおお (2020年10月8日 2時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - Nayuuさん» あっ、そういうことですか。この後慎くん頑張りますよー(ネタバレすんな) (2020年10月2日 9時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
Nayuu(プロフ) - えっとね、慎くんはどうするんだろうって 本当は違うこと書こうとしてたのに忘れた (2020年10月2日 3時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - Nayuuさん» 何がですか? (2020年10月1日 17時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
Nayuu(プロフ) - どうしよう (2020年10月1日 10時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:直実 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu  
作成日時:2020年1月17日 18時

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