大好きな君たちと

mm9 ページ18

[mm]




｢おおお前、何言ってんだよ｣
｢しょっぴー慌てすぎじゃない？笑｣

そんな顔して
『俺も好きです』
なんて言ってるようなもんなのに、康二は鈍くて気づかないんだよね。

今まで小出しでアピールしてたのも、全部ただのメンバーとしてって感じで喜ぶだけだったもんなぁ。

今日はなんか赤くなっちゃって、ちょっとは意識してくれてるのかな？

へ？え！え！

みたいに声を上げながら焦ってるし。

これはもしかして...


期待していいやつ？？


｢康二は俺のこと好き？｣

帰ってきた返事が、いつも通りのメンバーとしての"好き"だとしても今はいい。
とりあえず少しでも俺のこと意識してほしい。

｢当たり前やん...｣

こういう時は好きって言ってくれないんだ。
ずるいよ。ほんとに。

｢デザートも待っとるし、はよ食べちゃお｣

誤魔化すようにもぐもぐと食べ始めてしまう康二。

｢康二、俺は本気だよ。俺と付き合ってほしい｣

箸を持つ手にそっと手を重ねて告白する。
他の誰が好きでも関係ない。
裏切るとか抜け駆けとか言ってたら遅い。

ガタン

大きく音を立てて、立ち上がった。

｢康二？｣
深く俯いていて表情が見えない。

そのまま走るように部屋を出て、隣の寝室へ駆け込んだ。
バタンと扉を閉められ、鍵をかける音が響いた。



拒絶、されたんだろうか......


☆☆

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