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謙「おっ、これなんか似合いそうちゃう！？」
そう言っては、わたしに服をあてていく。
服を選ぶ彼の顔がイキイキしていた。
そんな様子を、店員さんが微笑ましそうに見つめてくる。
その視線にはまったく気づいていない。
『…あ、これ好きかも』
長尾くんが選んでくれた服のうちのひとつを受け取る。
地の色はネイビーで、求心柄が目を引くニットワンピ。
全体にゆるめなシルエットだけど、１枚で存在感がある。
謙「あ、それは俺もめっちゃおすすめしたい！
肌触りもええし、シルエット綺麗やから。Aさんにも絶対似合う！！」
長尾くんの強い押しもあり、試着することにした。
試着はひとりでする派だけど「着たら見せてなっ！」と彼が言うので断れず。
ニットワンピを着て試着室の外に出た。
『ど、どうかな…？』
謙「めっちゃかわええ…」
選んだ張本人がぽっかり口を開けていて、ちょっと可笑しかった。
店員さんも「よくお似合いです。」なんてにこにこしている。
最終的に、アウターから小物系まで、長尾くんがトータルコーディネートしてくれたものを全部購入することにした。
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作者名：雪 | 作成日時：2022年11月24日 4時
