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自宅に帰り、ダイブしたベッドの上。
わたしのスマホには"KENTO"という文字が表示されている。
さっき教えられた、彼の連絡先。
追加を押すだけのところで、躊躇われる。
悠くんが、前に長尾くんとふたりのところを見て怒っていたのを思い出した。
『クリスマスの予定がなくなったからって、他の男の子とふたりで遊んでたら、絶対良い気はしないよね…』
長尾くんには今度会った時に謝ろう。
ちょっと残念な気持ちになったけど、慌ててそれを振り払う。
すると、突然手の中のスマホが震えた。
『わっ…びっくりした』
そこには"悠くん"の文字。
木曜の夜に電話をかけてくるなんて、珍しい。
『…もしもし？』
すぐ受話ボタンを押す。
悠「あ、A？ごめん…来週も仕事入って。そっち行けなくなった。」
電話口から、悠くんの申し訳なさそうな声が聞こえる。
『………最近、そればっかりだね』
思わず、いつもは蓋していた気持ちが溢れ出す。
いつも仕事仕事って、こうやって約束をドタキャンされるの何回目？
悠「…仕事なんだから、しょうがないだろ」
彼がムッとした声色になる。
悠くんとは衝突しないようにしていたのに。
こんな険悪な雰囲気はいつぶりだろう。
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作者名：雪 | 作成日時：2022年11月24日 4時
