『浮気しました。ごめんなさい』【男主】 (ページ24)

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｢早く別れちまえよー｣

｢テヒョナもテヒョナだよね｣

バイト終わり、残った二人に俺の話を聞いてもらっている。最近はそれが日課。

｢で…も、｣

｢Aくんもあんな性格だからねー、嫌いになれないんでしょ｣

経験豊富なジミンには、俺の事が手に取るように分かるらしい。図星をつかれて驚いている。

｢うっわお前もめんどくせえな｣

相変わらずユンギヒョンは変わらないまま。そんなんだからずっと彼女出来ないんですよ。

｢テヒョナもまだ好きなのもちょっと関わってると思うよ。だから、ユンギヒョンが言ってることも一理ある｣

｢だって変わらないんだもん。いつものAだからっ…。浮気してるのも全然匂わせてないから、嘘みたいだから｣

辛い、苦しい。最近はAのことしか考えられなくなっちゃった。それが余計に苦しめる。
だって、Aは俺の事なんて蚊帳の外。最近だって進路の話を先生にされてたし、その事であたまいっぱいなんじゃない。

もっと俺を見てよ。愛してよ。

こんな風に考えちゃうのは可笑しいよね。

｢ねえ、ジミナ｣

｢ん？どうしたの？｣

｢俺Aが好き、大好き。愛してるの。いっぱい、いっぱい｣

｢想う人がいるとみんなそうだよ。自分だけって束縛したいんだよ｣

穏やかな笑みを見せるジミナ。一見そうに見えるけど、ジミナはこんな苦しいことを何回も経験してるんだよね。

｢はあ…。もうそろそろ閉めるぞ｣

｢はーい！テヒョンア用意しよ｣

｢うん｣

｢……この後飲みに行こっか｣

｢…うん！｣

ジミナは気を利かせてくれるのが本当に上手だ。